2008年06月29日

経験からの学習

 おはようございます。今日は朝から雨模様です。いつもより遅く起きて、先ほど事務所に到着しました。ここで少し仕事をして、夕方渋谷のデパートでお中元の手配をする予定です。

 5月から隔週木曜日の午後に通っている慶應MCC「人材開発アーキテクチャ論」も全8回のうち、前半の4回が終わり、折り返し地点を迎えました。次回7月10日(木)のゲスト講師は、加護野忠男 神戸大学大学院経営学研究科 教授です。1984年、大学4回生のときに加護野先生の経営学総論を受講しました。非常に実践的な内容で印象に残る講義でした。あれから24年再び先生の講義を受講できるのを楽しみにしています。

 さて、これまでの4回の講座で、最も私が共感できたのが、『経験からの学習 プロフェッショナル人材育成の方法論』(松尾睦先生)のお話でした。経験からの学習の原理はとてもシンプルで、「ストレッチ&フィードバック」が重要であるとうことでした。



 優秀なマネジャーには、豊富なストレッチ経験と他者からのフィードバックがあったということが、学術的にも裏付けられているということです。

 振り返ると、私の勤務していた会社は、非常に厳しい経営環境が続いたこともあり、会社自体がストレッチ体質で、全員がストレッチ&プレッシャーの中で仕事をしてきましたので、他社の同世代と比べても成長が早かったと思います。また事業規模の割に少人数でしたので、他者からのフィードバックも受けやすかったと思います。

 会社が、1980〜90年代厳しい環境を克服して生き残り、未曽有の好業績を続けている背景には、もちろんマーケット高騰の要因も否定できませんが、筋肉質な会社にあって社員一人ひとりの成長があったことも挙げられると思っています。

 松尾先生の講座では、このほか、様々な会社や個人の例を紹介してくださいました。その中で特に印象に残っているのは、次の会社・個人です。

【千代田精密工業】 難易度の高い注文に答え続ける
 チタンなどの難作材の金属加工を行う同社では、単純な加工は大量受注であっても断る。難易度の高い注文は断らず、必ず『やってみます』とだけ答える。
 「先輩たちができないことをやってこそ一人前」という考え方を浸透させ、それがイノベーションの源泉になっている。会社全体がストレッチする風土がある。

【ソフトブレーン】
 新人から質問されたり、営業の同行を依頼されたとき、断ることはできないルールがある。
 「自分で動かないと仕事が回ってこない」という文化あり。新人にはおのずと自主性が醸成される。

【一龍斎貞水氏(講談師)】
 「教わるだけでは情熱は生まれません。技が欲しければ自分で取りなさい、盗んでいきなさいという考え方が、この世界にはあります。教える側が若者の立場に降りていってはいけません。厳しいようですが、この方が結果的に、若い人の力になっています。こうやって心と技術を伝えるのです。」

【「斑鳩工舎」小川三夫氏】 
「教えるためには、教えてはいかん。口で言えば30分で済むことでも、教えないと本人が気づくまで2−3日かかることもあります。でも自ら気づき、学んだことでないと身につきません。教えずに耐える方も大変ですわ」

 後半のお二人の言葉は、そのままビジネスの場面で通じないかもしれません。超一流の集団の中でこそ通用する教え方であることは留意すべきだと思います。もはや昨今の新入社員にはこの教え方では無理があるのですが、本来はビジネスの場でも「教えないという教え方」も時と場合によっては「あり」ではないかと思う次第です。

 それから、千代田精密工業の姿勢は、今後の私の進むべき方向を考える上でヒントになりました。40代のうちは、とにかく難易度の高い仕事をプレッシャーの中でやっていきたいと思います。

 前回の東京大学の中原淳先生のお話も大変興味深かったです。別の機会にご紹介したいと思います。


 *)アンテレクト主宰「サラリーマン勉強島」(勉強して人生を切り開きたい、現役ビジネスパーソンのコミュニティ)というSNSの中、「資格で独立」というコミュニティを立ち上げました。登録は下記URLからできます。
http://www.bstudy.jp/?m=pc&a=page_o_public_invite


*)田代コンサルティングのホームページ ⇒ http://www.tashiro-sr.com/

下記応援クリックを戴ければ幸いです。
人気ブログランキングの投票となっています。


ここをクリック






この記事へのトラックバックURL

http://app.blog.livedoor.jp/etashiro1/tb.cgi/51425487