2008年09月03日

ワークライフバランスに関する意識調査

 おはようございます。一時期おさまっていた残暑が戻ってきました。昨晩は暑くて眠れませんでした。天気がよいのはいいことですが、一度涼しくなっていただけにこの暑さはこたえます。

 最近、地方へ出張することが増えてきました。そのたびにノートパソコンを持参していましたが、3年前に購入した(重量も動作も)重いものなので、買い換えることにしました。今度は、パナソニックのレッツノートです。昨日、有楽町のビックカメラに行って予約しました。何とか来週後半の出張には間に合いそうです。
 
 さて、今朝の新聞に興味深い記事が出ていましたので、ご紹介したいと思います。

「仕事優先」仕方なく 希望者2%、現実は48% 内閣府調査(9月3日 NIKKEI NET)

 内閣府は2日、仕事と生活の調和(ワークライフバランス)に関する意識調査を発表した。「生活の中で仕事優先を希望する」は2.0%だったのに対し、現実には「仕事優先になっている」との回答が半数近くの48.6%。長時間労働の改善が進んでいない実態が浮き彫りになった。

 調査は民間調査会社の登録モニターを対象に、8月1―3日にインターネットで実施。60歳未満の成人男女2500人から回答を得た。

 生活の中で「仕事優先」を希望する人は、男性が3.2%、女性が0.9%と少数だった。しかし現実には「仕事優先」となっているとの回答は、男性は62.2%、女性は34.8%に上った。

 必要な企業の取り組み(複数回答)では「無駄な業務・作業をなくす」が87%で最多。次いで「管理職の意識改革」(82.9%)、「社長や取締役がリーダーシップを発揮する」(82.4%)などが続いた。(了)


 ワークライフバランスを実現するためには、まず組織も個人も長時間労働の体質から決別しなければなりません。いくら両立支援策を充実させても、これなくしては、一歩も前に進めないと思います。

 私がメインにコンサルティングをしているのは、人事制度(給与や評価)の再構築に関するものですが、これに加え、最近多いのが残業削減に関する相談です。

 新聞記事にある企業の取り組みの例は、私もこれらが必要だと考えています。では、具体的に何をどうすればよいのか?実際のコンサルの現場では、経営者、人事担当者、管理職の皆さんと知恵を出し合いながら、具体的対策の工程表を作りスピード感をもって対処しています。

 やはり、最も大事なのは、新聞記事にもあるようにトップのリーダーシップだと思います。ここがブレなければ、安心して管理職や一般社員の意識改革や業務の見直しなどに着手することができます。

 また、人事部などの推進部隊は、嫌われ役になっても、しつこく現場にかかわり続けることだと思います。気を抜くと元の木阿弥となってしまいますので、何よりも継続性が大事だと思います。


 *)アンテレクト主宰「サラリーマン勉強島」(勉強して人生を切り開きたい、現役ビジネスパーソンのコミュニティ)というSNSの中、「資格で独立」というコミュニティを立ち上げました。登録は下記URLからできます。
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2008年07月04日

雇用者の12.7%が「週間60時間以上労働」

 おはようございます。今朝は自宅を出るときは雷と激しい雨が降っていましたが、事務所に着くころには止んでいました。少し晴れ間も見えてきました。今日明日と不安定な天気のようです。私は、昨晩少し飲みすぎたようですが、1日頑張っていきたいと思います。午後は横浜に出かけます。

 先日も少し書きましたが、今月は地方出張のラッシュです。かなり旅慣れてきましたので、仕事は大変ですが、頑張っていきたいと思います。

 11日(金)〜12日(土)長野県駒ケ根市 アイアルマーズ社主催セミナーで天竜精機さんを訪問します。取材を兼ねています。
  * 2008年06月09日 「新卒採用活動が、会社を変える」セミナーのご案内
    http://app.blog.livedoor.jp/etashiro1/tb.cgi/51405406

 15日(火)〜16日(水)札幌 & 22日(火)〜23日(水)香川県直島 ともに新規の人事制度や労務管理に関するコンサルティングの仕事です。

 また、今月から来月にかけて、(労務行政研究所さん、産労総合研究所さん、労働開発研究会さん、労働調査会さん、日本実業出版社さん等が発行する)人事労務関連雑誌に私の執筆した様々な記事が掲載されます。さらに来月以降は様々な団体が主催するセミナーでの講演も目白押しです。こちらはリピートが多いです。コンサル&セミナー&執筆をバランスよくやっていこうと思います。

 さて、今朝の日経新聞に興味深い記事が出ていましたので、ご紹介したいと思います。

雇用者の12.7%「週間60時間以上労働」 総務省07年調査(7月4日 NIKKEI NET)

 総務省が3日公表した2007年の就業構造基本調査によると、年間の就業日数が200日以上の雇用者(役員を除く)のうち、労働時間が週60時間以上の人は12.7%で、02年の前回調査に比べ0.8ポイント増加した。全体の1割強が1日あたり4時間以上の時間外労働をしている計算。

 同調査ではパートなど非正規の就業者の割合が過去最高の35.5%に達した。非正規雇用の増加を反映し、労働時間が週35時間未満の人も前回調査から1.7ポイント増え、11.8%となった。総務省では「正規雇用の労働時間にしわ寄せが出ている可能性がある」という。(了)


 新聞にはさらに詳しく長時間労働をしている年齢層にも触れていました。週60時間以上働く人の割合が最も高いのは、30−34歳の正社員の男性で22.9%。25歳−44歳の正社員の男性の2割以上が1週間に60時間以上働いていることもわかったということです。

 週60時間以上働いているということは、法定労働時間(週40時間)を超えて月間80時間以上働いていることになり、過労死予備軍と言っても過言ではないかもしれません。表に出ている数字がこれですから、実際のところはもっとやっているでしょう。首都圏では、これに長距離通勤が加わり、ほとんど会社と自宅の往復の毎日(平日は寝るために帰宅している)だろうと思います。

 昨今、ワークライフバランスが叫ばれていますが、様々な制度を整えても、結局この長時間労働体質を変えなければ、前に進まないと思います。私の実感としては、長時間労働の問題は、この20年間ほとんど有効な手が打てないまま今日に至っています。職場のメンタルヘルスは急速に悪化しています。こういった数字を見て、今こそ労使が一致して努力をしなければならないのではないでしょうか。


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2008年07月03日

元添乗員の残業代未払い JTB子会社に是正勧告

 おはようございます。今朝は曇り空です。西日本では来週初めにも梅雨明けという予報がでていますが、関東は来週以降も梅雨空が続くようです。梅雨が明けたら本格的な夏シーズンとなります。今年はお盆ウィークに休みを取って、3年ぶりに帰省しようと思っています。

 さて、今朝の新聞紙上で、JTB子会社の残業代未払い事件について報道がなされていましたので、ご紹介したいと思います。あまり大きくはありませんでしたが、昨晩のテレビニュースでも報道されていました。

元添乗員の残業代未払い JTB子会社に是正勧告(7月2日 asahi com)

 旅行添乗員の労働条件の改善に取り組んでいる全国一般東京東部労働組合は2日、東京・中央労働基準監督署がJTBの子会社「JTBサポートインターナショナル」に対し、元添乗員への残業代などの支払いを求める是正勧告を出したと発表した。

 労組によると、同社はツアーの添乗員は労働時間が把握しにくいとして、労働時間とは無関係に給与を支払うみなし労働時間制を採用していた。しかし、6月25日付の是正勧告書によると、移動に利用する交通機関や立ち寄り先、宿泊先が決まっているうえ、添乗員の日報などでも「労働時間を算定できる」と認定。労基署に申告していた元添乗員に、過去2年分の残業代や深夜手当の支払いを命じた。また、この元添乗員以外の勤務の実態を調べて、報告することを求めている。

 労組によると、全国で約1万2千人いるという旅行添乗員は同様な扱いを受けているケースが多いといい、「業界最大手の違法行為がはっきりしたことで、今後、業界全体が労務管理を改めるきっかけにしてほしい」としている。(了)


 事業場外みなし労働時間制は、労働基準法第38条の2第1項で、「労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなす」と定められています。 但し、事業場外労働であっても労働時間の算定が可能である場合には、このみなし労働時間制は適用されません。

 事業場外みなし労働時間制が適用にならない場合の例
1 グループで事業場外労働をする場合で、その中に管理者(労働時間を管理する者)がいる場合
2 無線や携帯電話等で随時管理者の指示を受けながら労働に従事している場合
3 外にでる前に、訪問先や貴社時刻など当日の業務について具体的な指示を受け、事業場外で指示どおりに業務をこなし、その後事業場にもどる場合

 労働基準監督署は、同社が女性の始業・終業時間を把握し、仕事の具体的な指示もしていると指摘(上記の3のケースに該当)し、労働時間が算定でき、みなし労働時間制の適用は認められないと判断したということです。

 事業場外みなし労働時間制は、旅行添乗員はもとより、外勤の営業マンなどに広く適用されており、労働時間制をめぐる新たな争点になってきそうです。JTBだけ、あるいは旅行業界だけの話ではありません。従来より当制度の問題点が指摘されていましたが、マスコミに取り上げられたことにより、今後クローズアップされてきそうです。


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2008年06月24日

日本マクドナルドが新報酬制度導入を凍結

 おはようございます。今朝は久しぶりに陽が差しています。このところ天気が悪かっただけにさわやかな陽気にうれしくなります。梅雨も少し中休みでしょうか。

 ここのところ、ブログの更新が滞っておりましたが、改めて、毎日きちんと書いていこうと思っています。忙しいとはいえ、ブログの記事が書けないほど忙しい日は月に2、3回程度(3月〜4月の繁忙期を除く)です。初心に戻って、人事労務の話題を中心に情報発信を続けていこうと思います。

 さて、今朝の日経新聞に日本マクドナルドの記事が出ていましたので、ご紹介したいと思います。

日本マクドナルド、新報酬制度導入を凍結 残業代は支払い(6月23日 NIKKEI NET)

 日本マクドナルドは店長らを対象に、8月から導入する予定だった新報酬制度の導入を凍結する方針を固めた。管理職を理由に払っていなかった残業代は予定通りに支払う。残業代を払う方針に転換したのに合わせ成果給など報酬制度を見直す予定だったが、準備不足で店長らの新制度への理解が進んでいないため、導入を先送りすることで混乱を回避する。

 東京地裁が1月、店長への残業代支払いなどを命じる判決を同社に言い渡したことなどを受けて、同社は5月に直営店長ら二千数百人を対象に新報酬制度への移行を発表した。管理職を理由に払っていなかった残業代も支払う予定だった。(了)


 なぜ、会社は新しい報酬制度に移行しようとしたのか?本当にこの問題を重く受け止めていたのか?店長からちゃんとヒアリングをしたのか?こういった事態になって、さまざまな疑問が浮かび上がります。

 会社は、単に企業イメージの悪化を恐れて、現場の意見聴取もせずに、取敢えずイージーな報酬制度の改定に走ったのではないか。そもそも裁判のほうは係争中ですから、納得のいかないままに、世論をかわすために報酬制度をいじったと批判されても仕方ないのではないでしょうか。

 店長手当を原資として残業代を払うやり方に対して、労働組合側が「名ばかり残業代では労働環境の改善にならない」と反発しているようですが、私もそう思います。どうも会社のやり方は人間としての「心」が通っていない、冷たい感じがするのは私だけでしょうか?

*)参考記事
2008年05月21日 日本マクドナルドが店長らに残業代支給へ
http://app.blog.livedoor.jp/etashiro1/tb.cgi/51385970


 *)アンテレクト主宰「サラリーマン勉強島」(勉強して人生を切り開きたい、現役ビジネスパーソンのコミュニティ)というSNSの中、「資格で独立」というコミュニティを立ち上げました。登録は下記URLからできます。
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2008年05月23日

「カイゼン」に残業代

 おはようございます。3日続けてよい天気ですが、明日明後日は雨が降るようです。となると日曜日のオークスは重馬場?ただでさえ、今年はどんぐりの背比べで、本命不在の中、予想がますます難しくなりそうです。競馬は息抜きにピッタリです。これがあるので、メンタルヘルスを健全に保っているかもしれません。

 さて、今朝の新聞各紙に、トヨタがQC活動(品質管理活動)に残業代を全額支払うという記事が出ていましたので、ご紹介したいと思います。産経新聞から引用します。

トヨタ、QC活動を業務認定(5月22日 産経ニュース)

 トヨタ自動車は22日、生産現場の従業員がグループで生産性の向上に取り組む「QC(品質管理)サークル」活動について、月2時間までとする残業代の上限を5月いっぱいで撤廃することを明らかにした。QC活動はトヨタの代名詞である「カイゼン」活動の柱。これまでは従業員の自主的活動と位置づけられてきたが、今後は大部分を業務として認める。他の製造業にもこうした動きが広がる可能性もある。

 今回、業務に認定されるQC活動には、トヨタの国内の生産現場の全従業員(約4万人)の大半が参加。現場のアイデアを生かして収益向上に結びつける取り組みはトヨタの強さの源泉とされ、自動車産業のほか、電機や機械など他の製造業でも同様の取り組みが行われている。

 現在、トヨタはQC支援のため、月2時間まで残業代を支給しているが、それ以上は残業とは認めていない。一部社員からは「半ば強制された活動で業務として認めるべきだ」との声も上がるなど、業務か自主活動かの線引きが難しかった。

 さらに、昨年11月には名古屋地裁が堤工場(愛知県豊田市)の元従業員男性=当時(30)=の急死を過労死と認定。QC活動の時間も「使用者の支配下での業務」との判断を示していた。

 トヨタは今回、QC活動を業務と認めて残業代を支給するが、今後は活動自体を簡素化。月2時間程度に収めるよう現場に求めていく考えだ。

競争力、働きやすさの両立難しく 「残業代に上限」なお多く

 トヨタ自動車が残業代の上限を撤廃する「QC(品質管理)サークル」活動。「現場発」でものごとを提案し、品質やチームワークの向上につなげるこの取り組みはトヨタだけでなく、日本のものづくりの根幹を支えてきた。しかし、一部のQC活動はサービス残業という労働者の負担の上に成り立ってきたことも事実。トヨタの方針転換は、日本の会社が「競争力の強化」と「社員の働きやすさ」の両立を見直す契機になりそうだ。

 「QC活動については奨励しており、一部(月2時間まで)を業務扱いとしてきたが、6月から業務扱いの部分を拡大する」(幹部)というトヨタ。実は、多くの大手製造業がトヨタと同様、残業代に上限を設けているとされる。

 ホンダはQC活動について、上限ではなく月4時間の「目安」を設けている。「残業する際は事前に計画書を作り、4時間を超える場合は上司と話し合うようにしている」という。

 残業代に上限を設けない企業も多い。日産自動車はQC活動を時間外労働として認めて残業代を支給。日立製作所や東芝、キヤノンなど電機メーカーも残業代に上限がない。ただ、こうした企業の多くは「業務改善につながると上司が判断した場合」という条件付き。QCが業務なのか自主活動なのかという線引きの難しさは残る。

 非製造業では日本マクドナルドが店長に残業代を支払うことを決めたばかりだが、サービス残業への批判はなお根強い。「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)」が叫ばれて久しいが、労働者と産業界の双方が納得できる「理想の働き方」はいまだに手探り状態だ。

◇ QC(品質管理)サークル 工場などの現場の従業員が集まり、製品の品質向上や作業の改善などに自発的に取り組むためのグループ。自動車や電機の製造現場で多く、現在、全国で最低でも約3万のサークルがあるとされる。勤務時間外に活動が行われることも多いが、経営側が業務と認めているケースがある一方で、自主的な活動として、残業代を支払っていないケースもある。(了)


 会社の指揮命令下に置かれた状態ではなく、会社から参加を強制されておらず、あくまで本人の自由意思に基づき参加するということであれば、QC活動の時間は労働時間にあたらないのですが、新聞記事でも指摘されているように線引きが難しいと思います。

 昨年11月の名古屋地裁の判決で、「QC活動の時間も会社の指揮命令下に置かれており、労働時間にカウントする」という判断が示されたことも影響しているのかもしれません。トヨタの方針転換が産業界に与える影響は大きいと思いますが、各社で実態に即して労使でよく話し合うことだと思います。


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2008年05月21日

日本マクドナルドが店長らに残業代支給へ

 おはようございます。昨日の豪雨は過ぎ去り、今朝はとても良い天気です。暑くなりそうです。今日は午前中は勤務していた会社、午後はライフバランスマネジメント社のセミナー「なぜ新入社員はすぐに会社を辞めてしまうのか?」に参加する予定です。

 講師は、(株)シェイク森田英一氏です。私も同じテーマで講演したり、記事を書いたりしていますが、他の人がどんな切り口でこの問題を捉えているのか、大変興味があります。特に森田さんはこの分野の第一人者でもあり、(関西弁でユーモアを交えた)話がおもしろいので、期待しています。

 さて、昨晩のテレビニュースでも報道していましたが、マクドナルドが店長に残業代を払うことにしたと発表しましたので、その関連記事をご紹介したいと思います。

日本マクドナルド、店長らに残業代支給へ・新報酬制度8月導入(5月20日 NIKKEI NET)

 日本マクドナルドは20日、管理職を理由に残業代を払っていなかった店長ら二千数百人に、残業代を払う新報酬制度を8月から導入すると発表した。東京地裁が1月、店長への残業代支払いを命じる判決を同社に言い渡したことなどを受け、方針を転換する。外食最大手のマクドナルドが支払いに転じることで、店長に残業代を払っていない外食や小売企業に影響を与えるのは必至だ。

 支給対象は直営店長2000人弱と地域の店舗管理責任者数百人。過去にさかのぼって支給はしない。同社は店長を管理職とする社内的位置づけや権限は変わらないとしているが、法律上は「管理監督者」でなくなり、実質的に非管理職扱いにする。残業代支払いと同時に成果給制度を拡充するため「報酬総額は変わらない」と説明している。(了)


 今朝の日経新聞では13面に詳細が書かれています。原田CEOは、この問題が「企業の信頼を落としている」とし、企業イメージがさらに悪化することを懸念したということです。

 また、外食大手や小売業大手では、1月のマクドナルド事件判決以来、店長らに残業代払う方向で報酬制度を見直す会社が増えてきており、今回のマクドナルドの方針転換でさらにこの流れが加速すると見ています。

 外食や小売りの人手不足は深刻で、人材確保の面からも制度変更の動きは出てくるものと思います。再三申し上げていることですが、「人を大切にしない会社」は「元気のない職場」を生み、優秀な人財はどんどん流出し、新たな人財を採用することも困難になります。

外食や小売りに限らず、そういった会社は、「新入社員がすぐに辞めてしまい」、生き残っていけないと思います。


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2008年03月07日

残業代不払い1億円で近大を書類送検

 おはようございます。今朝もよい天気なのですが、花粉が多く飛んでいるようで、花粉症に苦しんでいます。でも、薬を飲んでいるせいか、昨年よりはましな感じです。眠くならないタイプの薬らしいのですが、それでも何となく眠い気がします。春の陽気のせいかもしれませんが。。。

 この3月後半くらいから約1ヶ月は、新卒採用の面接や新入社員研修の講師の仕事が続き、若年層を対象とした仕事が続く季節ですが、今年はその合間やその後に管理職研修も担当することになりました。新規でしかも大手からの依頼が複数あり、しばらく緊張感を持って仕事をしていこうと思います。

 この間、プライベートのほうでも長女が中学を卒業し高校に入学しますが、繁忙期にもかかわらず、卒業式、入学式ともに出席します。自営業なので、その気になれば当たり前のことなのですが、スケジュールのやりくりがうまくいって、一生に一度しかない子供の卒業・入学式に出ることができそうで、よかったです。

 仕事も家庭も両立できる働き方・・・先日のセミナーで「社員の元気」をテーマに話をしましたが、参加者の方から、「田代さんのような働き方が広がっていけば、元気な社員が増えていくのではないか」というご指摘がありました。昨年は、仕事に没頭してしまい、自分の独立の原点を忘れてしまっていたかもしれません。大変ありがたい指摘でした。そして、改めて「社員の元気」とは何か?を追究し、自分なりに行動をしていこうと思います。

 前置きが長くなりましたが、今朝の日経、産経ともに、社会面に残業代不払いの記事が出ていましたので、ご紹介したいと思います。

残業代不払い1億円で近大を書類送検(3月7日 産経新聞)

 近畿大学(大阪府東大阪市、世耕弘昭理事長)の残業代不払い問題で、大阪労働局は6日、労働基準法違反の疑いで、法人としての同大学と担当部長(48)を大阪地検に書類送検した。近大は同日会見し、大学以外にも病院の医師や看護師の残業代をカットしており、不払いが2年間で計563人分、約1億円に上ることを明らかにした。

 大学の残業代不払いは過去に東北大や九州大などでも発覚しているが、いずれも是正勧告にとどまっていた。労働局は近大が平成15年にも労働基準監督署から是正勧告を受けながら残業代カットを復活させていたことを重視、担当者に加えて法人を容疑者とする異例の措置に踏み切った。

 調べでは、近大と担当部長は事務職員のうち係長や主任の超過勤務手当について、上限時間数を45時間と設定。それを超える割り増し賃金をカットし、19年1〜6月だけで職員34人分計約430万円を支払わなかった疑い。

 労働局は昨年10月、内部告発を受けて立ち入り調査。賃金支払いの決裁が人事部内だけで行われ、理事らが違法行為を放置したとして、法人にも罰則を科す労基法の「両罰規定」を適用した。

 近大は前任の人事部長時代を含む過去2年にさかのぼって内部調査。45時間を超える残業代不払いのほか、残業代の算定基礎から手当を除外していたことも分かった。

 会見した近大の杉浦浩三常務理事は「職員や関係者に心からおわび申し上げる。今後は再発防止に努めたい」と謝罪。在職者には先月までに不払い分全額を支払ったことを明らかにした。(了)


 これともうひとつマクドナルドの元店長の労災認定の記事がそれぞれの新聞にでていました。「豊田労働基準監督署(愛知県豊田市)は6日、日本マクドナルドの元店長で愛知県内の50代の男性が脳梗塞などで倒れたのは、長時間の残業など過重な労働が原因だとして、労災を認定した。」(3月7日付産経新聞)ということです。

 このような残業代不払いの問題や過重労働による健康障害の問題は、数年前から問題になっているのに、一向に減る気配がありません。残業削減の問題は、かつて自分が人事担当者として取り組み続けたものの、高い壁を乗り越えられなかった反省も踏まえて、今年取り組んでいきたいテーマです。


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2008年02月26日

NTTデータがテレワーク制度本格導入

 おはようございます。今朝は曇っています。どうも天気は下り坂で、午後は雨になるようです。そしてまた、強風が吹き荒れるとの予報で、少し心配しています。

 昨日は、先週土曜日に仕事をした(午後はセミナーに参加した)関係で、在宅勤務としました。月に1〜2回は平日に在宅勤務をし、家庭生活とのバランスをとるように心掛けています。先日長女が高校入試を終えましたので、受験指導して戴いた学習塾の先生に御礼に伺ったりしました。

 さて、その在宅勤務に関する記事が日経産業新聞に出ていましたので、ご紹介したいと思います。

NTTデータ、テレワーク制度本格導入・管理者含む全社員対象(2月26日 日経産業新聞)

 NTTデータは25日、社員の在宅勤務を認める「テレワーク」制度を本格導入すると発表した。管理者らを含む全社員が対象。在宅勤務を申請して上司の承認があれば、原則として月に8回を限度に自宅での勤務が認められる。

 25日に開始し、約200人の申請があったという。セキュリティー対策のため、テレワーク中は会社が支給する記憶装置のないパソコン「シンクライアント」端末での業務に限定し、仕事に関する情報が自宅には残らないようにする。紙の資料も自宅には持ち帰らないルールとした。(了)


 サラリーマン時代、(7〜10年前)船舶の運航管理の仕事をしているときは、自宅の書斎をセカンドオフィスにして、夜間や週末はテレワークをしていました。私にとって、当時のテレワークの利点は、わざわざ片道1時間半をかけて会社に行く時間を節約でき、体を休めることができる点でした。自宅で仕事ができることを素直に喜んでいました。

 テレワークは、使い方によっては、働き方に関するさまざまな問題を解決してくれるものだと思います。そのためには、NTTデータのようにしっかりとしたセキュリティー対策と労働時間管理のルールを定めておく必要があると思います。

 職場にいる上司への申請・報告という原則的なルールで時間管理をするのか、みなし労働時間制を採用するのか、この点をクリアにして、みんなが納得した形で導入するのが良いと思います。


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2008年02月08日

セブンイレブンが店長に残業代

 こんにちは。今日は午前からずっと横浜に行っていました。自宅から直接行ったほうが早かったのですが、朝8時過ぎに日比谷の事務所で人に会ってから移動しました。お昼をはさんでミーティングが続き、先ほど事務所に戻りました。少し前までは夕方4時頃には暗くなっていたのですが、それに比べると日が長くなったように感じます。

 最近、先日のマクドナルドの判決内容が会社の制度や労務管理にどのような影響を与えるのかについて、問い合わせを受けることが多くなってきました。今朝の日経新聞に、それに関連した記事が出ていましたので、ご紹介したいと思います。

セブンイレブン、店長に残業代――マクドナルド判決受け(2月8日 日経新聞

 セブン―イレブン・ジャパンは3月から、同社が管理職と位置付けている店長に残業代を支払う方針を固めた。1月末に東京地裁が日本マクドナルドに店長への残業代支払いを命じたことを受けた。同判決以降、外食・小売業界で店長への残業代支払いを決めたのはセブンイレブンが初めて。

 コンビニエンスストア業界では、ローソンやファミリーマート、サークルKサンクスなど他の大手はすでに残業代支払いに切り替えており、セブンイレブンの対応が焦点となっていた。

 セブンイレブンの約5000人の社員のうち直営店に勤務する店長約500人が対象となる。従来は基本給と店長手当が主な給与項目だった。3月1日分から店長は店内のパソコンで毎日労働時間を入力し、同社は残業時間分すべてを支払う。店長手当は大幅に減額する。ただ、店長が管理職という位置付けは変えない。(了)

 
 セブンイレブンでは、店長に残業代をフルに支払うということですが、店長手当を減額して、給与の総額には影響を与えないようにするようです。

 制度変更と同時に、月平均で約45時間だった店長の残業時間を30時間に短縮する目標を設定し、残業時間が42時間になれば残業代を払っても会社の人件費負担は現行制度と同程度になるとのことです。

 残業代がフルに支払われる代わりに、手取りは少なくなる可能性がありますので、店長が今回の制度変更に対してどう反応するか興味があります。会社の削減目標とは裏腹に、42時間以上働いて残業代を増やそうという店長もいると思います。店長の仕事は、そもそも30時間とか40時間で収まる仕事ではないかもしれません。

 もう一つ気になるのは、この制度変更は不利益変更にあたらないかということです。固定的賃金が減額されているわけで、もともと長時間労働をしていない店長にとっては一方的に給与が下がるということになります。


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2008年01月28日

マックの店長は「管理監督者」にあたらず、東京地裁判決

 こんばんは。今日は、午前中は勤務していた会社で仕事をし、午後は横浜に行き、某大手ホテルの人事制度改革の打ち合わせに出席し、先程自宅に戻りました。横浜で仕事をしたときは、事務所には寄らず、そのまま自宅に戻ることにしています。来月は、このパターンが増えそうです。

 さて、書斎でテレビを見ていたら、NHKのニュースで、マクドナルドの店長が管理職はあたらないとの判決が出たと伝えていました。以下、朝日新聞より関連記事を引用します。

マックの店長は「管理監督者」にあたらず 残業代認める(1月29日 asahi com)

 日本マクドナルドの埼玉県内の直営店の店長、高野広志さん(46)が、店長を「管理監督者」(管理職)とみなして残業代を払わないのは違法だとして、未払い残業代などの支払いを求めた訴訟の判決が28日、東京地裁であった。斎藤巌裁判官は原告の主張を認め、同社に過去2年分の残業代など約750万円の支払いを命じた。

 飲食・小売業界では、直営店長を管理監督者とみなすことで、人件費を抑えながら異常な長時間労働を強いてきた企業も多く、今回の判決を契機に労務管理の見直しを迫られる可能性もある。

 裁判では、原告のような店長が、労働基準法で残業代や休日手当の支払いを免除される管理監督者かどうかが争われた。

 判決は、管理監督者には重要な職務と権限があり、賃金などの待遇も一般の労働者より優遇されていることが必要だとした。そのうえで、店長は社員の採用ができないこと、営業時間やメニュー、商品価格の設定も自由に行えないことなどから、そうした権限はないと認定。待遇面でも、評価によっては部下が店長の平均年収を上回ることなどから「不十分」とし、「管理監督者に当たらない」と結論づけた。

 同社は全国で約1700人の直営店長を抱えており、「控訴する方向で考える」と発表した。(了)


*)関連記事
2008年01月23日 コナカが元店長に600万円支払いで合意・未払い残業代問題

http://app.blog.livedoor.jp/etashiro1/tb.cgi/51255325

 管理職として認められるためには、次の要件を満たしていなければなりませんが、いずれも該当せずと判断され、原告の訴えが認められました。

 ●経営者と同じ立場で仕事をしている
 ●出社、退社や勤務時間について厳格な制限を受けていない
 ●その地位にふさわしい待遇がなされている

 今回の判決は、マクドナルトだけでなく、小売・外食産業その他の企業の労務管理に影響を与えるものだと思います。マクドナルトは控訴するそうですので、高裁の判決が注目されます。

 それにしても驚いたのが、訴えた店長はいまだマクドナルドで働いているということです。退職した元社員が訴えるのではなく、現役の社員が会社を訴えるとは。いったいどういう気持ちで店で働いているのでしょうか。その思いを聞いてみたいものです。


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2008年01月23日

コナカが元店長に600万円支払いで合意・未払い残業代問題

 おはようございます。今朝は、天気予報が的中して、雪が降っています。眼下のビルの谷間にあるフットサル場もうっすら雪が積もっています。こんな日は外出したくないのですが、そうもいかず、午前の遅い時間に研修の講師の仕事で外に出ます。その頃にはやんでいて欲しいのですが。。。

 さて、今朝の日経新聞に興味深い記事がありましたので、ご紹介したいと思います。

コナカ、元店長に600万円支払いで合意・未払い残業代問題(1月22日 NIKKEI NET)

 紳士服販売のコナカ(横浜市)の元店長の男性が2年分の未払い残業代約690万円の支払いを求めて横浜地裁に労働審判を申し立て、同社が解決金600万円を支払う協定を男性側と結んでいたことが22日、分かった。

 男性は店長を5年半務め、昨年4月に退社した高橋亮さん(36)。高橋さん側は「店長という肩書がついただけで長時間労働を強いられる問題はほかの業界にも広がっている。今回の合意は是正に向けた大きな一歩」としており、申し立ては取り下げる方針。

 高橋さん側によると、店長には管理職としての実態がないにもかかわらず、コナカは「管理監督者」として残業代を支払っていなかった。横浜西労働基準監督署の是正指導を受け、昨年10月、300―400人の店長全員を管理職から外したが、過去の残業代の支払いには応じていなかった。(了)


 昨晩のNHKのニュースでも大々的に報道していました。NHKでは、今回のような実態のない管理職のことを「名ばかり管理職」という言葉で表現していました。

 東京労働局のパンフレットによると、以下の要件にあてはまらない人は社内で管理職とされていても残業手当や休日出勤手当が必要だとしています。

 ●経営者と同じ立場で仕事をしている
 ●出社、退社や勤務時間について厳格な制限を受けていない
 ●その地位にふさわしい待遇がなされている

 コナカの場合は、特に2番目の要件「出社、退社や勤務時間について厳格な制限を受けていない」が問題になったようで、インタビューを受けていた高橋さんは、「店長として、自分の裁量で思いっきり店を運営したいと思っていたところ、出退勤を管理され、長時間労働を余儀なくされた」と話していました。

 テレビを見ていて、さらに驚いたのは、高橋さんの自宅にたくさんのスーツがあったことです。これらの中には腕を通していないものもかなりあるそうですが、会社のノルマを達成するために自ら購入したとのことでした。なかなか考えされられる事例でした。


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2007年11月07日

雇用2法案、今国会成立へ

おはようございます。今朝は曇っていますが、これから天気は回復するようです。昨日から冬物のスーツに替えました。今日も朝は冷えていましたが、日中は暖かくなるようです。これからミッドタウンにある企業へ「元・人事労務屋の企業訪問」の取材に出かけるところです。

 さて、今朝の日経新聞に雇用2法案が今国会で成立する見通しであるとの記事が出ていましたので、ご紹介したいと思います。人事労務担当者にとっては、大きなニュースではないでしょうか。

雇用2法案、今国会成立へ・自民と民主が修正合意(11月7日 NIKKEI NET)

 衆院厚生労働委員会は6日の理事会で、雇用ルール見直し3法案のうち、地域別の最低賃金の引き上げを促す最低賃金法改正案と雇用条件などの雇用ルールを明文化する労働契約法案について、7日に採決すると決めた。民主党も賛成し8日に衆院を通過する見通し。政府・与党は10日までの今国会の会期を延長する方針で、両法案が今国会で成立するのは確実となった。

 最低賃金は、最低賃金法に定められた要件をふまえ、中央最低賃金審議会(厚生労働相の諮問機関)が引き上げ幅の目安をまず決定。この目安に基づいて各都道府県の審議会が地域の実情に応じた最低賃金額を決める仕組み。(了)


*)参考記事
2007年11月01日 労働基準法改正案、今国会成立を断念か
http://app.blog.livedoor.jp/etashiro1/tb.cgi/51111802

 民主党小沢党首の辞意およびその撤回により、国会の審議がどうなっていくのか心配していましたが、雇用関連法案については、既報のとおり、労働基準法改正案をのぞき、今国会で成立する見込みとなった模様です。

 新聞には少し詳しく解説がしてありましたが、2法案は、政府案に民主党の主張を一部取り入れた形で、労働者に配慮した修正が付け加えられるようです。いずれにしても法案のゆくえを注視していきたいと思います。


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2007年11月01日

労働基準法改正案、今国会成立を断念か

おはようございます。今朝は、晴れて気持ちのよい天気です。天気予報によるとこれから下り坂だということです。そんな気配はありませんが、午後から雨になるようです。今晩は羽田に泊まり、明日朝福岡に向います。午後からクライアント先で考課者研修と打ち合わせをして、明後日の早朝にこちらに戻る予定です。

 さて、今朝の日経新聞に興味深い記事が出ていましたので、ご紹介したいと思います。

労働基準法改正案、今国会成立を断念・雇用2法案は成立狙う(11月1日 NIKKEI NET)

 与党は31日、最低賃金のかさ上げなどを盛り込んだ雇用ルール見直し3法案のうち、一定時間以上の残業代の割増率を引き上げる労働基準法改正案の今国会成立を断念した。次期国会に向けた扱いについては会期末に協議する。残りの最低賃金法改正案と解雇などの雇用ルールを明文化する労働契約法案の2法案の成立は目指す。

 衆院厚生労働委員会は同日の理事会で、11月2日に政府提出の雇用ルール見直し3法案と民主提出の最低賃金法改正案、労働契約法案の実質審議入りを決めた。自民、民主の同委理事は審議と並行して2法案の修正協議を開始。2法案については民主も理解を示しており、今国会成立の可能性も残っている。(了)


 人事労務担当者が、臨時国会で最も関心を持っているのが、雇用3法案の審議の動向だと思います。これまで、他の重要法案のかげに隠れて、あまり情報が出てきていませんでしたので、心配していました。

 上記の新聞情報も、まだ確定ではなく、今後の進展に注目していきたいと思います。労働契約法と改正労働基準法は昨年労働政策審議会でセットで議論されていた経緯もあり、別々ではなく、同じタイミングで成立させるのがよいのではないかと思います。

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2007年10月30日

キーコーヒー、サービス残業代23億円支払い

おはようございます。久しぶりにこの時間に記事を書いています。先日の創業塾の講演でブログは毎朝更新していますなんて言っていたくせに、全くできていないことを反省しています。年末くらいまではこんな調子だと思いますが、平日少なくとも3日は更新していきたいと思います。

 今週は2日(金)に福岡に出張の予定です。前日羽田に泊まって、朝の飛行機で昼前に福岡入りし、午後クライアント先で研修とミーティングをして、翌土曜日の早朝便で帰京する予定です。来週は火曜にパワハラ防止研修の2回目、木曜に横浜でクライアントとのミーティングがあり、その合間を縫って雑誌の連載の執筆もしなければなりません。いつも、これだけの仕事を時間内にこなせるのだろうかと不安になりながら、何とか間に合わせているといった感じです。

 さて、昨日のNIKKEI NETにサービス残業に関する記事が出ていましたので、ご紹介したいと思います。

キーコーヒー、サービス残業代23億円支払い (10月29日 NIKKEI NET)

 キーコーヒーは29日、管理職を除く全社員の約1000人を対象に未払い賃金計約23億円を支払うと発表した。2005年9月からの2年間、時間外賃金なしのサービス残業をしていたことが判明したため。これに伴い07年9月中間期の連結最終損益は9億8500万円の赤字(前年同期は6億3700万円の黒字)になる。

 労働基準監督署から9月26日に時間外労働管理に関する是正勧告を受け、勤務状況の実態を調査していた。「管理の不徹底が原因」(広報)という。サービス残業は正社員のみでパートではなかった。対象時間は延べ115万時間弱。

 22日、社長直轄の労務改善委員会(委員長=新川雄司専務)を組織した。労働環境と労務管理手法を見直し再発防止に取り組むという。(了)


 時間外賃金なしのサービス残業ということですから、かなり悪質だと思います。労働時間が過少申告されているとか、本来時間外労働の適用者であるべき人に払われていないというレベルではなく、(管理職以外の)全社員に残業代を全く払っていないということだと思います。

 未払い賃金を一人当たりに換算すると230万円となります。年間115万円、月間10万円弱ということになり、これはかなり大きな金額だと思います。また、対象時間が115万時間で、一人当たりの月間残業時間は48時間ということになります。平均がこの数字ですから、過重労働をしていた人も相当数いたのではないでしょうか。

 社長直轄の労務改善委員会を組織して、今後再発防止に取り組むのは当然のことだと思います。1000人以上の規模の会社ですから、それなりの組織で動いているはずで、なぜここまで放置されてきたのか疑問が残ります。コンプライアンスなどと言ってもかけ声だけで、本質的なところが理解されていなかったのではないでしょうか。


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2007年09月29日

民主党が労働契約法案を提出 

こんばんは。今日は、横浜地方は終日雨が降って、肌寒かったです。昨日の日中が暑かっただけに、かなり寒く感じました。明日は、国立市商工会の創業塾で「起業家体験談」を話すことになっています。私の出番は午後の遅い時間ですが、午前中「週末起業フォーラム」の藤井孝一さんの講義を聴講するために朝から出かけます。

 思い起こせば、私の独立起業に大きな影響を与えたのが、藤井さんのベストセラー「週末起業」でした。その後、フォーラムの会員となって、セミナーや交流会に出て、色んなことを学びました。入会したのは2004年3月ですので、もう3年半が経っています。週末起業は卒業しましたが、未だ籍を置き、今度は起業をめざしている人の前で自らの体験談を話すことになりました。そういった点では、本邦初公開の内容となります。大変楽しみです。

 そして、週明け2日(火)は神奈川県川崎労働センター主催のセミナーで講演します。こちらは、労働問題トピックスということで、メンタルヘルスとハラスメントの問題をメインに取り上げます。その他、労働法の改正情報にも触れる予定で、今日はその情報を整理していました。これまでの状況は以下のようになると思います。

【労働法改正情報】
○ 厚生労働省は通常国会において「雇用改革関連法案」として、以下の7法案を提出。
 (1)雇用保険法
 (2)労働契約法(新法)
 (3)労働基準法
 (4)最低賃金法
 (5)雇用対策法
 (6)地域雇用開発促進法
 (7)短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律(パート労働法)

○ このうち成立したのは、以下の4法案。
 (1)改正雇用保険法
  http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/koyouhoken05/index.html
 (5)、(6)改正雇用対策法、地域雇用開発促進法
  http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/other13/index.html
 (7)改正パート労働法
  http://www.mhlw.go.jp/topics/2007/06/tp0605-1.html

○ (2)、(3)、(4)の法案については、臨時国会に先送りとなった。

 これに関連し、今朝の朝日新聞に、民主党が労働契約法案の対案を衆議院に提出したという記事が出ていました。以下に引用します。

民主が労働契約法案提出 「有期雇用契約」厳しく限定(9月28日 asahi com)

 民主党は28日、政府の労働関連3法案のうち、雇用ルールを新たに定める労働契約法案の対案を衆院に提出した。ワーキングプアの温床とされる「有期雇用契約」を例外規定に位置づけ、就業形態にかかわらず均等待遇を確保することを明記した。最低賃金法改正案はすでに提出しており、政府案のうち2法案の対案が整った。

 法案は有期雇用契約を厳しく限定することにより、人材が使い捨てされる「雇い止め」と呼ばれる社会問題の撲滅を目指す。バイク便ライダーやトラック運転手などの従来労働法が適用されなかった立場の弱い「個人事業主」にも適用を拡大し、待遇改善を促す。

 一方、正社員の長時間労働についても、経営者に「労働者が仕事と生活の調和を保つことができるよう配慮する」よう明記して是正を求めた。(了)


 この秋は、労働契約法、労働基準法、最低賃金法の国会での審議を注目していきたいと思います。


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2007年09月25日

キヤノンが休日出勤にイエローカード

 おはようございます。今月2回目の3連休も終わり、今日からまた慌しい日々が続きます。今日は、これから勤務していた会社の代理で、労働基準協会主催の会議(労働時間等設定改善会議)に出席する予定です。

 さて、その労働時間に関連し、今朝の日経新聞に興味深い記事が出ていましたので、ご紹介したいと思います。

キヤノン、休日出勤にイエローカード・上司も対象(9月25日 NIKKEI NET)

 キヤノンは社員の労働時間削減に向けた取り組みを強化する。休日出勤や深夜(午後10時以降)に退社した社員とその上司に、人事部が注意喚起する取り組みを始めた。健康に留意しながら効率良く仕事を進められるように意識改革を促す。

 人事部は会社の入退室管理システムから、休日に出勤したり深夜(午後10時以降)に退社したりした社員のデータを入手。社員とその上司にメールで注意喚起する。いわば「イエローカード」を出すような形にして、労働時間削減と生産性向上の両立を促す。(了)


 社員とその上司にメールで注意喚起するのではなく、本物の(紙の)イエローカードを渡し、それが累積したらレッドカード、さらに改善しない場合は、それなりのペナルティを課すなど、どうせやるならやり方を工夫してみては如何でしょうか。

 とはいえ、何でもかんでもイエローカードを出すのではなく、その理由をよく聞いてどこに問題があるのか、人事部・上司・本人の間で話し合い、解決に向けて努力していく姿勢が大切なのだと思います。

 好き好んで休日勤務や深夜勤務をしているわけではないと思いますので、現場の声をよく聞いてあげるのが重要だと思います。そのきっかけづくりとして、イエローカード制があるならば、うまく機能するのではないでしょうか。


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2007年09月12日

ホワイトカラー・エグゼンプション改め「家庭だんらん法」に

 おはようございます。今朝は、かなり激しい雨が降っていました。神奈川県東部は大雨洪水警報が発令されたくらいです。ズボンの折り目がなくなるくらい濡れてしまいました。午後から雨はやむようですが、秋晴れの日が続くことを願っています。

 今日9月12日はこのブログの誕生日です。2004年9月12日に誕生し、3歳となりました。これまで投稿した数は1033回となります。我ながら、よく続けていると感心しています。この3年間で、生活ぶりは一変しましたが、「他人は他人、自分は自分」とマイペースを貫いていますので、心の中は変わっていません。まあ、ボチボチやっていこうと思います。

 さて、今朝の日経新聞に興味深い記事がありましたので、ご紹介したいと思います。

厚労相、WE改め「家庭だんらん法に」(9月12日 NIKKEI NET)

 「『家庭だんらん法案』にしろと言ってある」。舛添要一厚生労働相は11日の記者会見で、一定の条件を満たす会社員を労働時間規制から除外するホワイトカラー・エグゼンプション(WE)について名称を軟らかく言い換えたうえで、WEを含む自由度の高い働き方を検討するよう指示したことを明らかにした。

 厚労省は先の通常国会に提出した労働基準法改正案にWEの盛り込みを目指したが、「残業代ゼロ法案」などとの反発を招いて断念した経緯がある。

 厚労相は「残業代が出なかったら(働く人は)さっさと家に帰る」と指摘。長時間労働などを見直すうえで、WEのような新しい発想に基づく制度が必要との認識を示した。(了)


 昨日のテレビのニュースで舛添さんが、厚生労働省は、年金、医療、労働の3つに分けなければやっていけない(くらい仕事がたくさんある)と言っていましたが、その通りだろうと思います。年金や医療の問題も重要ですが、労働の分野でも、先の通常国会で先送りされた「労働契約法」、「改正労働基準法」、「改正最低賃金法」の問題が残っています。

 家庭だんらん法案というネーミングはともかく、残業代が出ようが出まいが、仕事が終わればさっさと家に帰れるような職場風土を築くことが大事だと思います。上司や同僚が残っているからなかなか帰ることができないという「つきあい残業」をなくすことが第一歩かと思います。そして、所定労働時間内に労働生産性を高めて、仕事は所定時間内に終えるものだという認識を植えつけるなど意識改革が必要だと思います。

 残業の理由は色々あると思いますので、残業を減らそうというスローガンだけではうまくいかないと思います。原因を細かく分析して個々に対応していくこと、それには労使が一体となって本気で取り組むことだと思います。残業の問題は、古くて新しい労務問題で、今までの延長線上ではなかなか解決できない難しい問題だと思います。


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2007年08月07日

雇用ルール改革のゆくえ

 おはようございます。昨晩は、事務所のあるニュー新橋ビル内の居酒屋で大手コンサルティング会社の若手コンサルタントの方と飲んでいました。コンサルティングやトレーニングの手法或いは組織診断などについて情報交換をしました。個人でやっていると情報が入りにくくなりますので、こういった場は貴重なものとなります。

 さて、参議院選挙が終わって1週間が経ち、その結果が色々なところに波紋を投げかけていますが、先の通常国会で先送りされた雇用ルール改革にも影響を与えそうです。今朝の日経新聞5面に関連記事がありましたので、ご紹介したいと思います。

雇用ルール改革 迷走も(8月7日 日経新聞)

 参院逆転で雇用ルール改革が一段と迷走する可能性が出てきた。金銭を払えば企業が労働者を解雇できる仕組みの導入など規制緩和を検討してきた政府・与党の政策は、労働者保護規制の強化に軸足を置く民主党と真っ向から対立するからだ。企業のグローバル競争が激しさを増すなかで、労働者の権利や賃金をどう守るか。政策のバランスは難しくなる。

【与野党の雇用ルール改革への対応】
○ 基本的立場
与党:規制改革から労働者保護へと若干の方向修正
野党:労働者保護色が強い

○ 最低賃金の引き上げ
与党:最低賃金と生活保護の支給額との逆転解消を目指すなど、最低賃金を引き上げる方向(ただし金額は明示せず)
野党:「3年程度かけ全国平均で時給1000円(現在は全国平均で673円)に」など金額を明示し、大幅な最低賃金引き上げを目指す。

○ 残業代の割増率の引き上げ
与党:「月80時間超の残業代の割増率を現在の25%⇒50%に」など。中小企業は引き上げを猶予。
野党:「残業代の割増率を25%⇒一律50%に」など。例外は設けず。

法案の成立難しく

 与党の労働基準法改正案では残業代の割増率を「月80時間で今の25%から50%に引き上げる」としている。だが、民主党は「割増率は残業時間数にかかわらず一律50%」と主張。参院逆転をふまえ、民主党案を取り入れた形で修正しなければ法案成立は難しいとの声が根強い。厚労省幹部も激しい政争の予感に「当面、国会審議がどう変わるか様子を見るしかない」と洞が峠を決め込む。

 年収や地位など一定の条件を満たした会社員を労働時間規制の対象から外すホワイトカラー・エグゼンプション(WE)。政府・与党は今年3月、雇用ルール改革法案をすんなり国会を通過させるため、労働側の反発が激しい同制度を労働基準法改正案に盛り込むのを見送った。ただ野党への一定の配慮を示した今のWE抜きの法案ですら修正なしに成立は難しい状況に追い込まれた。働き方に応じた柔軟な仕組みをめざすはずだった雇用ルール改革の先行きも混沌(こんとん)としている。(了)

*)参考記事
2007年06月21日 労働関連3法案、今国会での成立断念か
http://app.blog.livedoor.jp/etashiro1/tb.cgi/50944384

 まさに新聞記事の見出しの通り、雇用ルール改革は迷走しそうな雲行きですね。今年の前半にまさかここまで迷走するとは予想していませんでした。今後の国会の審議を見守りたいと思います。


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2007年07月06日

企業が残業削減への取り組みを強化

 おはようございます。今日も天気が良さそうです。しかし、天気予報によると九州では大雨とのこと。先日福岡の実家に電話したら、雨が全く降らず田植えがなかなかできなかったと嘆いていました。降るときは一気に降るという感じですね。家内の実家のある香川県でも水不足が深刻になりつつあるということでしたのでしたので、四国の水がめに雨がたくさん降ることを願っています。

 さて、今朝の日経新聞に、企業の残業削減に向けた取り組みについての記事がありましたので、ご紹介したいと思います。

企業、人材確保へ働き方見直し 残業減らし効率化推進(7月6日 日経新聞)

 大手企業がホワイトカラーを中心に社員の時間外労働削減への取り組みを強化している。近鉄エクスプレスは作業ごとに標準時間を設定して、社員の働き方の工夫を促す。キャノンや野村総合研究所など残業を届け出制にする企業も増加している。社員の意識改革を促し、生産性を向上。働き方を見直すことで、優秀な人材の確保・定着につなげる。

残業削減に向けた各社の取り組み
【ITで時間管理強化】
新日本石油 タイムカードと入退室システムを組み合わせ実労働時間把握
カゴメ パソコンの使用時間をチェック
リコー 管理職が部下の勤務時間をデータベース管理

【残業の申請】
キャノン 部下の申請を受けた上司が残業が必要か判断
野村総合研究所 午後10時以降の残業は届け出制

【経営トップが推進】
近鉄エクスプレス 残業時間削減を社長直轄プロジェクトに

【その他】
パイオニア 給料日の定時退社を奨励する制度を実施

 残業代割増率上げの動き 人件費抑制へ先手

 サービス残業も含めた長時間労働が晩婚化・少子化の一因との指摘も根強く、厚労省は残業代割増率の引き上げなどを柱とする労働基準法改正をめざしている。企業の残業削減の動きにはこれ以上の人件費負担増を避ける狙いもある。

 現行の労働基準法では残業時間に関係なく割増率は25%以上で設定しているが、改正案では月80時間を超える場合は50%以上とすることを義務付ける。具体的な数値目標を明記し、長時間労働を是正する狙いだ。通常国会が5日に閉幕して継続審議となり、今秋の国会で成立を目指す。(以下省略)


 私も人事担当者時代に残業削減策に取り組みました。この問題は、古くて新しい課題だと思います。キャノンや野村総研が始めた「残業の届け出制」や毎週水曜日の「ノー残業デー」なども1990年代から行ってきました。少しでも効果があるのは最初だけで、これをいかに続けていくかがカギになります。

 各社の事例の中では、近鉄エクスプレスの取り組みに注目しています。残業削減策に取り組む場合、業務の抜本的な見直しと生産性の向上を行いつつ、実施していかないと無理があると思います。単に人材を投入しても、一時的には削減できても、またいずれ残業が増えていくことと思います。

 これも近鉄エクスプレスの例にあるように、この問題はトップ自らが推進するというやり方でないと解決は難しいと思います。人事部や現場だけに任せるだけでは、掛け声だけに終わりそうです。トリンプなどでもそうでしたが、残業削減の成果はトップの意気込みと比例するものだと思います。


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2007年06月21日

労働関連3法案、今国会での成立断念か

 おはようございます。まだ6月だというのに、毎日暑い日が続いています。もともと早起き(Early Bird)なのですが、暑くて5時前に目が覚めてしまい、寝不足気味です。始発電車に座ってから30分間の熟睡で、少し不足した睡眠を取り戻しています。

 起きてから少しテレビのニュースを見ていると、国会の延長が決定的になったと報じていました。人事労務関連では、労働関連3法案の行方に注目していますが、今朝の産経新聞によると、今国会での成立は断念したとのことです。

国会延長きょう決定 政府・与党(6月21日 産経新聞)

 安倍晋三首相は21日、公明党の太田昭宏代表と会談し、23日までの今国会会期を7月5日まで12日間延長することを正式に決める。延長は22日の衆院本会議で議決される見通し。また、政府・与党は、残業代の割増率引き上げなどを盛り込んだ労働関連3法案の今国会成立を断念した。教育再生関連3法案とイラク復興支援特措法改正案は20日の参院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立した。

 12日間の延長により、参院選は当初の7月5日公示−22日投開票から1週間遅れ、7月12日公示−29日投開票が確定する。

 首相は公務員制度改革関連法案の成立には会期延長が不可避であり、参院選の日程変更もやむを得ないと判断した。(中略)

 政府・与党は、12日間の延長では、審議時間の確保が難しく労働関連3法案の成立は困難だと判断した。また、参院は22日に予定していた社会保険庁改革関連法案の本会議での採決を、25日以降に見送った。(以下省略)


 労働関連3法案とは、次の法案をいいます。
【最低賃金法改正案】 地域別最低賃金額を生活保護との整合性を考慮し決定
【労働基準法改正案】 一定時間以上の残業代の割増率を引き上げ
【労働契約法案】 出向や転籍、解雇などの雇用ルールを明文化

 6月19日付日経新聞朝刊によると、塩崎官房長官が与党幹部に「12日間の会期延長」を行うことによって、労働関連3法案の本通常国会での成立を目指すよう打診したと報道されていましたので、この1、2日で情勢が変わってきているようです。

 労働基準法改正案と労働契約法案は、昨年終盤から今年の初めにかけて、議論が盛り上がりましたが、今は「年金問題」の影に隠れています。これらの法案については、すでに衆院厚生労働委員会質疑は終了しており、残すところ「採決」のみという段階にあります。

 12日間の会期延長をしたとすれば、今週中に労働3法案の委員会採決、本会議上程・可決を行うことにより、参院での質疑時間は取れないわけではないようですが、他の重要法案との兼ねあいで、断念せざるをえないと判断したのだと思います。産経新聞では決定したような書き方になっていますが、もう少し様子を見守りたいと思います。


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2007年04月19日

雇用3法案、今国会での成立微妙に

 おはようございます。今朝は風もあって寒いです。月曜日からずっとこんな天気が続いています。冬に逆戻りしたようです。明日になれば暖かくなるということですので、それに期待したいと思います。こう寒いと調子もあがりませんね。

 単発で入ってきた雑誌の原稿(1万字)もほぼ書き上げました。明日夜のIC協会の会員向けのセミナーのレジュメも作りました。今週は、マイペースで仕事を進めています。最近は、昨年講演したセミナーのリピートの依頼も増えており、ありがたく思っています。少し軌道に乗ってきた感じがしています。

 さて、今朝の日経新聞に気になる記事がでていましたので、ご紹介したいと思います。

雇用3法案、今国会での成立微妙に(4月19日 NIKKEI NET)

 最低賃金引き上げなど雇用ルール見直しに関する3法案の今国会での成立が微妙になってきた。政府・与党が厚生労働省関連の法案で優先する社会保険庁改革法案の審議入りが5月の大型連休明けにズレ込むためだ。社保庁改革法案は成立する公算だが、7月の参院選を控えて今国会の会期延長は難しい。格差是正の目玉となる雇用ルール見直しに、しわ寄せが行く格好となっている。

 衆院議院運営委員会は18日の理事会で、与党が当初目指していた19日の衆院本会議での社保庁改革法案の趣旨説明と質疑を見送ることを決めた。安倍晋三首相の出席が必要とされる重要法案のため、審議入りは首相が米国と中東訪問から帰国した後の5月8日以降になる見通しだ。(了)


 因みに、雇用3法案とは、次のものをさします。
【最低賃金法改正案】 地域別最低賃金額を生活保護との整合性を考慮し決定
【労働基準法改正案】 一定時間以上の残業代の割増率を引き上げ
【労働契約法案】 出向や転籍、解雇などの雇用ルールを明文化

 今年1月から2月にかけて、このブログでも雇用3法案の話題を取り上げてきました。働く人々にとって関心の高い話題だと思います。成立しやすいように、参議院選挙対策として妥協を重ねた結果、内容的には骨抜きとなった法案ですが、ここはきちんと通常国会内で成立させてもらいたいと思います。

 色々な理由が書いてありますが、それは当初からわかっていたことであり、政府の姿勢の問題だと思います。取り組むべき課題の優先順位付けがおかしいと思うのは私だけでしょうか。雇用ルール見直しは、先に衆議院を通過した国民投票法よりも緊急性の高い問題だと思うのですが。。。


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2007年03月11日

年間4千時間労働、うつで解雇された元社員が会社を提訴へ

 おはようございます。今朝はかなり激しい雨が降っていましたが、少し小降りになってきたようです。桜の開花予想も発表され、春はすぐそこまで来ています。独立してから2年目の春。春は(人事労務の)仕事のピークシーズンです。忙しく緊張する日々が続きそうですが、そういった日々を楽しみたいと思います。

 3月8日の記事で、黒田精工さんの取材記事を提供すると書きましたが、早速多くの方からリクエストを戴きました。当ブログの読者の意識の高さを感じました。これからも、人事担当者の皆様の期待に応えるべく情報提供をしていきたいと思っています。当ブログは人事労務に関する情報に特化し、私の活動報告などはメルマガに掲載したいと思います。

 さて、昨日のasahi comに長時間労働でうつになった人が会社に損害賠償請求を起こすという記事がでていましたので、ご紹介したいと思います。

「年間4千時間労働、うつで解雇」賠償求め会社を提訴へ(3月10日 asahi com)

 年間4000時間を超える長時間労働でうつ状態となり解雇されたとして、総合建設コンサルタント「建設技術研究所」(本社・東京)の元男性社員(30)が、損害賠償や未払い賃金など約1300万円の支払いなどを求める訴訟を大阪地裁に近く起こす。長時間労働させたこと自体を違法行為として賠償を求める方針で、企業責任を問う手法としては珍しい。

 長時間労働を巡るこれまでの裁判では、うつの後遺症などを理由に賠償請求する事例が多かった。元社員の代理人の岩城穣弁護士は「後遺症がなくなっても、本人が受けた精神的苦痛は大きい。長時間労働をさせた会社の責任そのものを追及する」としている。

 準備中の訴状などによると、元社員は01年4月から建設技研の大阪本社(大阪市中央区)に勤務。土木工事の計画作りなどを担当していたが、02年の1年間で、会社側の資料でも3565時間勤務させられたことが確認できたという。残業が月250時間を超えることもあった。元社員は「実際には、法定労働時間の倍の4000時間を超える勤務を強いられた」と主張している。

 02年12月ごろから体調を崩し、03年4月からは自宅療養と復職を繰り返すようになった。その後、適正な支援も受けられず、05年12月に解雇されたという。個人加入した地域労組を通じて復職を求めてきたが、会社側は応じなかった。

 建設技研は元社員の主張を認めておらず、「誠実に事実を明らかにしていきたい」としている。(了)


 これが事実なら、元社員から訴えられてもしかたないと思います。うつになって解雇されたわけですから、請求額が1300万円というのは少ないのではないかと感じます。長時間労働をさせたこと自体を違法行為として訴えることは珍しいということですが、この裁判のゆくえ次第で、今後増えていくかもしれません。

 これほどの長時間労働ではレアケースかもしれませんが、ここ数年、景気回復、人手不足等に伴い、残業時間は増加傾向にあると思います。2月に発表された 中央労働委員会事務局がまとめた調査結果によれば、大企業の3社に1社には、1カ月の残業が100時間を超えている労働者がいることが明らかになっています。過重労働対策をきちんと行わないと、社員から訴えられるリスクが高まっていきそうです。


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2007年03月09日

残業代割増率を労基法に明記の方針

 おはようございます。昨日はそうでもなかったのですが、今朝はまた花粉症に苦しんでいます。鼻づまりで息苦しく、目は痛いし、これはもう花粉症ではなく花粉病かもしれません。今週は何とか乗り切れそうですが、今月下旬からのハードスケジュールの前には治まって欲しいです。

 さて、今朝の日経新聞に、労働基準法改正案の内容についての記事がありましたので、ご紹介したいと思います。

残業代割増率、法に明記・厚労省「月80時間超は50%以上」(3月9日 NIKKEI NET)

 厚生労働省は長時間労働を減らすための残業代割増率の引き上げについて、今通常国会に提出する労働基準法改正案に「月80時間を超える残業に50%以上の割増率」という具体的数値を明記することを決めた。当初は法律には数値を盛り込まず、政省令で定める予定だった。法律に割増率を明記して制度が簡単に変更できないようにする。

 労基法改正案に割増率引き上げのほか、今は原則1日単位でしか取れない有給休暇を年間5日分、一時間単位で取得できる新制度なども盛り込んだ。「両親の介護のために5時間」などと生活に合わせ、柔軟な取得が可能になる。(了)


 残業代割増率の枠組みとして、以下の3段階方式が盛り込まれます。
1.1ヵ月の残業時間が45時間以下だった社員に最低25%
2.45時間超80時間以下の場合は25%より高い率を設定する努力義務
3.80時間を超える場合は50%以上
注)ここでいう残業時間数は法定労働時間である週40時間を超えた時間数

 厚労省は、当初上記の3段階方式の枠組みだけを労働基準法に明記し、具体的な割増率は政省令で定める予定でしたが、これを法に明記することで拘束力を強める意向とのことです。また、当面は大企業(従業員301人以上、資本金3億円超)が対象となり、3年後に中小企業も対象にするかどうかを改めて検討するとのことです。

 私の周りでは、(社員が残業代を増やそうとして)かえって残業が増えるのではないかという意見が多いようです。私としては、ホワイトカラー・エグゼンプションの導入が時期尚早となった時点で、もう一度原点に立ち戻って、労働時間法制の在り方を議論していくべきだと考えていましたが、残業代割増率のアップは先行して行うというバランスを欠いた法案になりそうです。

 しかも、大企業だけに適用するという理由もよくわかりません。本当に長時間労働をなくすということであれば、例外は設けなくてもよいように思います。選挙対策の妥協の産物のような法律改正と言うと言いすぎでしょうか?


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2007年02月21日

ワークスが携帯電話で出退勤を管理できるソフトを開発

 おはようございます。昨日は寒い一日でしたが、今日は暖かくなるようです。ここ数日、花粉症に悩まされていますが、今日はたくさん飛びそうな気配です。今年は、花粉の飛散が早く始まって、3月下旬には収束に向かうということです。あと1ヶ月の辛抱ですね。

 昨日夕方、出版社の担当の方から「人材開発会議」の見本誌を受け取りました。早速事務所の近くにあるインディペンデント・コントラクター協会(IC協会)事務局に一冊届けて、もう1冊は自宅に持ち帰り、家内に見せました。いつも辛口のコメントで、家内にほめられたことがないのですが、意外にも「面白い。すべての働く人の悩みに答える内容なので意外に売れるかも」と言ってくれました。どうなることやらわかりませんが、来週から書店で販売される予定です。

表紙











 さて、今朝の日経新聞に興味深い記事がありましたので、ご紹介したいと思います。

ワークス、携帯電話で出退勤を管理できるソフト(2月21日 日経新聞)

 業務用ソフトのワークスアプリケーションズは企業の従業員が携帯電話で出退勤時刻の入力や担当表の閲覧ができるソフトを開発した。突然の訪問先変更などを容易に確認できる。今後1年間で10社の利用を見込む。

 サントリーの子会社のサンモアテック(大阪市)と共同で開発した。利用者はあらかじめ登録したIDとパスワードを携帯の画面上で入力し、ネットワークにアクセスする。ワークスの統合基幹業務システム「COMPANY」の新機能として提供する。

 サントリーは5月から人事・給与の管理を自社開発したシステムからワークスの製品に切り替える。これに伴い外勤社員の出退勤管理も携帯でできるようにする。外勤中心の社員は、通常ノートパソコンを使って出退勤時刻の入力や担当表の確認をしている。ただ起動する手間などがかかり、不便だった。(了)


 5、6年前にワークスアプリケーションズの人事管理システム「COMPANY」の導入を検討したことがあります。あの頃は導入実績も少なく、まだこれからといった感じでしたが、その後多くの大企業が導入し、ワークス社は急成長しました。

 今回の記事にある外勤者が携帯電話で出退勤を管理できるソフトの需要は高いと思います。営業マンの出退勤管理はなかなか難しいと思いますので、このシステムがどんなものか興味があります。多忙な営業マンにとって使い勝手のよいものでなければ長続きしないと思いますが、その点は携帯電話でできるということでクリアされていることでしょう。


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2007年02月07日

残業代割り増し法案を今国会に提出へ

 こんばんは。昨日は、本格的なポートレートを撮影するために、都内のスタジオに出かけました。久しぶりに大好きなユーミンの曲を聴きながら、2時間近く撮ってもらいました。まるでリチャード・ギアにでもなったような気分でした。最近仕事漬けになっていましたので、とてもよい気分転換になりました。

 夜は事務所に戻って、セミナーの資料作りに追われていました。ようやく出来上がったのが、夜の10時頃。それから自宅に戻り、パソコンの前に座っています。

 夕刊紙に、労働関連法案の話題が出ていましたので、ご紹介したいと思います。

残業代割り増し、中小は3年猶予・今国会提出(2月6日 NIKKEI NET)

 安倍晋三首相は6日、首相官邸で柳沢伯夫厚生労働相らと会い、残業代割増率を引き上げる労働基準法改正案を今国会へ提出することで一致した。長時間労働を是正する狙いだ。大企業を対象に月80時間を超す残業には現行(25%以上)より高い50%の割増賃金を義務付ける。中小企業に関しては急激な負担増を避けるため、法施行から3年後に義務付けの是非を含め再検討する。

 会談後、首相は記者団に「働き過ぎの流れを変えなければならない。残業代の割増賃金(の引き上げ)を含め労働法制の6法案の提出の準備を進めるよう指示した」と説明した。

 残業代上げとセットで議論してきた一部の会社員を労働時間規制から外す自己管理型労働制(日本版ホワイトカラー・エグゼンプション)について首相は「まだ国民の理解が得られていない」と指摘。今国会での法整備の見送りを求めた与党の方針を了承した。(了)


 労働時間法制の見直しについては、昨年の秋から色んな動きがありましたが、ほぼこれで決まりだと思います。国の将来を考えた場合、本当にこれでよいのか?という思いが払拭できません。

 働きすぎの流れを変えることには賛成ですが、割増率を引き上げれば効果があるのか?それだけですむのか?そんな単純なものではないと思います。また、経済界からの反発も必至だと思います。いずれにしても国会での議論に注目したいと思います。


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2007年02月06日

厚労省が中小企業の残業削減を支援

 おはようございます。ここ数日、9日(大阪;目標管理)と14日(東京;法改正)の講演の準備に追われています。また、多くのクライアントさんとの打合せもあり、雑誌の原稿にまで手が回らない状況です。だんだんプレッシャーがきつくなってきましたが、ここを乗り切って、少しゆっくりしたいところです。

 さて、今朝の日経新聞に興味深い記事がありましたので、ご紹介したいと思います。

厚労省、中小企業の残業削減支援・採用増助言や補助金(2月6日 NIKKEI NET)

 厚生労働省は中小企業向けに長時間労働是正の支援制度をつくる。法定労働時間を超える残業を可能にしている労使協定の撤廃を促し、従業員の採用増などの残業短縮策を助言したり、補助金を支給したりして後押しする。雇用ルール改革の一環で進める残業代割増率の引き上げが中小経営に与える打撃を軽減するのも狙い。ただ補助金支給には、バラマキ的な中小企業救済策という批判も出そうだ。

 新制度は4月から導入する。労働基準法は労働時間の上限を1日8時間・週40時間と定めている。労基法36条に基づいて労使であらかじめ協定(36協定)を結ばないと、上限を超える残業は違法となる。

  厚労省は指針で1カ月の残業時間の上限を45時間と決めており、これを超す残業については、事前に超過理由を具体的に明示した特別条項付きの36協定を結ばなければならない。

 支援策は従業員100人以下の中小企業を対象にする。「総残業時間を半減」「有給休暇を完全取得」といった労働時間の削減計画を都道府県の労働局に提出し、特別条項付き36協定や36協定自体の撤廃、就業規則の変更などを実施すれば支援を受けられる。

 一人の新規採用や生産性を上げるための設備投資など計画を実現する具体策を盛り込むことが条件。労働局の助言・指導の下で1年で目標達成を目指す。計画の着手時と目標達成時それぞれ50万円の補助金を支給する。36協定を結んでいる従業員100人以下の中小企業は約57万3千社ある。

 中小企業の長時間労働は、取引先企業からの厳しいコスト削減圧力や短納期発注の強要が温床となっているとの指摘は多い。新制度が効果を上げるには、取引慣行の見直しなども課題となる。(了)


 厚労省は、本気でこんな制度を作ろうとしているのでしょうか?労働時間の削減策と簡単に言いますが、人を増やせば労働時間が減るというような単純なものではないと思います。削減計画はできても、1年間で残業時間を半減させたり、有給休暇を完全取得させたりすることは、難しいと思います。

 これをきっかけに仕事のやり方を見直すということには使えるかもしれません。計画を提出し、計画の着手時にお金までもらえば、その会社は何とか目標を達成しようと知恵を振り絞って頑張るかもしれません。それにしても、50万円+50万円は中途半端であり、どうせやるのなら、計画の着手時はゼロ、その代わり達成したら、難易度に応じて100〜500万円くらいにしたらどうでしょうか?

 この新聞記事だけでは、よくわかりませんので、厚労省からの正式な情報を得たいと思います。これも、中小企業経営者向けの選挙対策の一環でしょうか?


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2007年01月25日

残業代割り増し法案、単独で提出へ

 おはようございます。昨晩は、人事教育担当者の懇親会に参加し、情報交換をさせて戴きました。私を含めて8名ほどの飲み会でしたが、その中にメンタルヘルスやハラスメントについて悩んでいる方がいらして、来週に時間をとって、改めてお話を聞くことにしました。なかなか難しい問題ですが、いっしょに考えたいと思います。

 さて、今朝の日経新聞に残業代割増法案のことが書いてありましたので、ご紹介したいと思います。

残業代割り増し法案、単独で提出へ・政府方針(1月25日 日経新聞)

 政府は24日、与党に反発の強い労働時間規制の緩和策である「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション」制度を切り離し、残業代の割増率引き上げだけを先行して労働基準法改正案に盛る検討に入った。25日召集の通常国会に法案を提出し成立を目指す。

 24日明らかになった安倍晋三首相の施政方針演説原案によると、首相は一定時間を超える残業に対する企業負担を引き上げる方針に言及する見通し。「ホワイトカラー・エグゼンプション制度と残業代制度はパッケージなので切り離せない」と主張していた厚生労働省も分離提出を受け入れる方向。自民党の中川秀直幹事長は24日夜のテレビ朝日番組で「(党内で)やれるものから分離してもやっていこうという議論が多数のような気がする」と述べた。(了)


 厚生労働省は分離提出を受け入れるとのことですが、日本経団連など使用者団体は反対の立場を崩さないと思います。個人的には、厚生労働省が主張していたように、ホワイトカラー・エグゼンプションと残業の割増率引き上げを切り離すことはバランスを欠き、適当ではないと考えます。

 半年後に参議院選挙を控え、世論を意識して、法案を修正したり、先送りしているように感じます。この他にも、労働関係では、次のような記事が出ていました。今年は、いつもの年より国会中継を見る機会が増えそうです。


与党、求人時の年齢制限禁止義務付けで合意(1月25日 日経新聞)

 自民、公明両党は24日、雇用政策に関する実務者協議会を開き、厚生労働省が通常国会に提出する予定の雇用対策法改正案について、求人の際の年齢制限の原則禁止を企業に義務付ける規定を盛る方針を正式に決めた。これに先立ち、自民党の雇用・生活調査会(川崎二郎会長)の会合では、厚労省が提出をめざす雇用ルール見直しに関連する各法案について、与党主導で修正や提出の是非を決めることを確認した。(了)

厚生年金、パートに適用表明へ・首相施政方針演説(1月25日 日経新聞)

 安倍晋三首相が26日の施政方針演説に盛り込む経済政策の原案が明らかになった。「再チャレンジ支援策」の一環としてパート労働者に対する厚生年金の適用拡大を表明。少子高齢化の進展に伴い増える社会保障費の財源対策として「消費税を含む税体系の抜本的改革」に言及するなど、2006年9月の所信表明演説に比べ踏み込んだ内容になる見通しだ。(了)


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2007年01月18日

残業代の割増率引き上げ、与党が法案提出を要求へ

 おはようございます。昨日は、久しぶりに雨が降り、肌寒い1日でした。その寒い午後に、ライフバランスマネジメント社の依頼で、ITコンサルティング企業のメンタルヘルス対策について、担当の方と対談をさせて戴きました。この対談シリーズも3回目ですが、毎回興味深い話が聴けることもあって、楽しみにしています。対談の模様は、ライフバランスマネジメント社のメールマガジンで配信される予定ですので、ご興味のある方は登録をお願い致します。 ⇒ http://www.lifebalance.co.jp/melmaga/index.html

 さて、昨日の記事で投げかけた疑問点「ホワイトカラー・エグゼンプション以外の労働基準法の改正や労働契約法の制定はどうなるのか」について、今朝の新聞各紙が取り上げていました。以下、YOMIURI ONLINEから引用します。

残業代の割増率引き上げ、与党が法案提出を要求へ(1月17日 YOMIURI ONLINE)

 与党は17日、政府が通常国会で目指す労働法制の見直しについて、法案として提出を見送るのは「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション」制に限定し、残業代の割増率(現行は25%増)引き上げなどの他の改革は、予定通り関連法案提出を政府に求める方針を決めた。

 同日の自民、公明両党の幹事長、政調会長らの会談で一致した。
 これを受け、厚生労働省は通常国会に働き方や賃金のあり方を見直すための労働関連法案を計5本提出する予定だ。

 厚労省は労使双方の要望のバランスをとるために、経済界が求めるホワイトカラー・エグゼンプション制と労働界が要請する残業代の割増率引き上げについて、「二つの改革はセット」と位置付け、同時成立を目指していた。

 だが、与党は、残業時間の抑制で長時間労働の改善などが期待できる割増率引き上げは、不可欠な改革と判断。安倍首相が見送りを明言したホワイトカラー・エグゼンプション制と、切り離すこととした。

 このほかに通常国会提出が予定される法案も、与党は「労働者の働く環境改善を目指すもの」と位置づけている。参院選を控え、労働界が望む改革を進め、サラリーマンの支持を得たいとの思惑もあるようだ。

 パートタイム労働法改正案は、期限のない契約で働くパート労働者など「正社員並みパート」は、賃金などの待遇面で正社員との差別を禁止するものだ。雇用対策・地域雇用開発促進法改正案は、若者の採用の拡大などを企業側の努力義務とする。地域によっては、生活保護費を下回るケースがある最低賃金の水準を引き上げる最低賃金法改正案も提出される。

 これらは、人件費の増加など企業負担につながりやすいため、経済界からの強い反発が予想される。

 一方、ホワイトカラー・エグゼンプション制は、年収900万円以上で管理職に近い事務職のサラリーマンを対象に、1日8時間の労働時間規制から外し、労働時間を自由にする代わりに残業代をゼロにするという内容だった。

 厚労省などは「多様な働き方の実現につながる」と説明していたが、国民の間には「残業代がカットされ収入が激減するのではないか」との不安が広がった。ただ、実際に収入が減るかどうかは労使交渉にもよるため、明確ではない。

 与党は近く、雇用問題に関する協議会を設置し、通常国会提出予定の労働関連法案の内容をさらに精査する方針だ。(了)

 今の政治は、信念というものが欠如していますので、現時点ではこのように言っていますが、今度は経済界から猛反対を受けることは必至ですから、残業代割増率の引き上げも断念し、結局はすべてが先送りされるのではないかとみています。最終判断は、それが目先の選挙にとって有利か不利かということでなされていますから、これからも迷走を続けていくことでしょう。

 私は、小泉前首相はあまり好きではありませんでしたが、まだ一本筋が通っていたよう