2008年08月08日

日航が給与・手当5%削減を最大労組と合意

 おはようございます。今朝もよく晴れています。昨日は夕方外出しましたが、日中はビルの中にいました。暑い時期は、移動だけでも体力を消耗します。今のところにオフィスを移して、正解でした。皆さんに来て戴けるので、助かっています。今日も午後来客があり、夕方に外出するパターンです。

 昨日、来月11日(木)の講演について主催者の方と確認をしました。毎年この時期にお世話になっており、今年で3回目になります。最初の年(2006年)は、講演の直前に家内が急病で入院したため、延期をさせて戴いたいきさつがあります。そのときのご担当者の対応がすばらしく、いつまでも覚えています。

株式会社アス 人事実践塾
2008年9月11日(木)14:00〜17:30 会場:倉敷ターミナルホテル
「活きた人材育成計画の立案とその実践」

 今年は、昨年までの岡山市ではなく倉敷市のホテルが会場となるようです。久しぶりに大原美術館などにも行きたいところですが、その翌日、駒ケ根市の天竜精機さんの研修会を見学に行くつもりにしていますので、大原美術館はまた次回にしたいと思います。

 さて、今朝の日経新聞に興味深い記事が出ていましたので、ご紹介したいと思います。
 
日航、給与・手当5%削減 最大労組と合意(8月8日 NIKKEI NET)

 日本航空は7日、同社の最大労組と、中核子会社である日本航空インターナショナル(東京・品川、従業員約1万7000人)従業員の基本給と諸手当を一律5%削減することで合意した。今回の合意により年間100億円のコスト削減にメドをつけた。同日発表した路線見直しによる年間120億円の収支改善とあわせ、ジェット燃料の価格高騰による業績悪化を防ぐ。

 合意したのは最大労組のJAL労働組合。今回の合意を受け、会社側は日航インター従業員の基本給のほか、乗務・運航手当や管理職手当など各種手当もそれぞれ5%カットする。地上職の職員で年平均50万円、運航乗務員で同100万円、客室乗務員で同30万円、賃金が下がる。10月から実施する。(了)


 岡山方面は新幹線ですが、札幌や福岡の移動には飛行機を利用します。平均すると月に2往復は利用していると思います。マイレージクラブに入っていることもあって、いつも全日空を利用しています。一時期続いていた運航トラブルに嫌気がさして(というか危険を感じて)、日航は敬遠してきました。

 最近、トラブルの話や経営再建の話もあまり聞こえてこなくなっていたので、大丈夫かなって思っていたら、この賃金カットの話です。確かに燃料価格の高騰による運航コストの増加は業績悪化の懸念材料だと思いますが、この段階で人件費に手をつけることが果たしてよいことなのか?尤も、給与レベルが高いので、従業員にとっては5%くらいなら許容範囲なのか?

 先日、スカイマークでパイロットの要員不足で欠航を余儀なくされたというアクシデントが起こりました。「空」の業界も色々あるようです。「海」の業界にいた人間として気になるところです。いずれにしても、顧客に迷惑がかからないようにしっかりとした運航体制を築くためには従業員のモチベーションも大事だと思いますので、今朝の記事は少し気になりました。


 *)アンテレクト主宰「サラリーマン勉強島」(勉強して人生を切り開きたい、現役ビジネスパーソンのコミュニティ)というSNSの中、「資格で独立」というコミュニティを立ち上げました。登録は下記URLからできます。
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2008年06月21日

成長力底上げ政労使会議で最低賃金上げ合意

 こんにちは。先程、先日の人間ドックの結果を聞きに、Y総合病院に行ってきました。結果は、一部経過観察の項目もありましたが、再検査などもなく、ホッとしました。ただ、血圧が急にあがりましたので要注意で、ドクターからは定期的な運動を行い、暴飲暴食をさけるようにアドバイスを受けました。

 このY総合病院は自宅から車で15分くらいのところにありますが、医師、看護師、その他スタッフ全員感じがよく、来年以降もここを利用しようと思います。これまで会社の定期健康診断を受けてきましたが、毎年同じ病院で人間ドックを受けて、健康維持に努めようと思います。何と言っても自営業は体が資本ですから。

 その後病院をあとにして、内幸町の事務所に出社しています。最近色々な動きがあって、平日は腰を落ち着けて仕事ができないので、原稿の執筆や講演・研修の資料作りなどは土曜日に時間を取ってやっています。ブログのほうも色々と書きたいネタはあるのですが、なかなか書く時間が取れないのが現状です。それでも週に2〜3回は投稿しようと思います。

 さて、今朝の新聞各紙に最低賃金の話題がでていましたので、ご紹介したいと思います。

最低賃金上げ合意 政労使会議、高卒初任給並みに(6月21日 NIKKEI NET)

 政労使が参加する政府の「成長力底上げ戦略推進円卓会議」は20日の会合で、地域別に決めている最低賃金を2012年度までに「高卒初任給」を目安に引き上げることで合意した。中長期的に引き上げていく方針を確認し、賃金増のすそ野を大企業から中小企業に広げる。ただ、目標とする具体的な引き上げ額については意見が分かれている。

 最低賃金は地域別に国が目安を定め、決められた水準を上回る賃金で雇用することを経営者に義務付けている。07年度の最低賃金は全国平均で時給687円。(了)


 最低賃金とは、「企業が従業員に最低払う必要がある賃金(最低賃金法が根拠法)。違反企業に50万円以下の罰金が科せられる。都道府県ごとに毎年定め、2007年度は全国平均で時給687円。上げ幅は平均14年。労使と有識者の代表が委員と務める中央最低賃金審議会が上げ幅の目安をまず決める。答申を受けて都道府県単位で設置する地方最低賃金審議会が具体案を決め、厚労省の出先機関で各都道府県にある労働局が8月末頃に決定。10月頃から実施する」ものです。

 今後、最低賃金は、厚労省の中央最低賃金審議会に舞台を移して審議されますが、今回具体額を占めすことができなかったように労使の溝が大きく、紆余曲折が予想されます。

 大手企業ではほとんど問題にならない最低賃金の動向ですが、(特に地方にある)中小零細の、最低賃金すれすれでパートを雇っている会社などでは、最低賃金が大幅に上がれば、雇用を減らすことに考えれます。今回の引き上げで、「働くよりも生活保護を受けたほうが所得が多い」というねじれ現象が解消される可能性が大となったことは評価できますが、大局的な見地からどうあるべきかじっくりと審議してほしいと思います

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2008年03月19日

非正社員の月給がわずかに改善

 おはようございます。今朝は曇っていますが、これから天気は下り坂で雨が降るようです。花粉症は一向におさまる気配はなく、鼻づまりと目の痛みに苦しんでいます。今日は終日外出の予定です。これから少なくとも連休前までは非常に多忙な日々が続きます。

 さて、今朝の新聞に興味深い記事がでていましたので、ご紹介したいと思います。日経新聞にも同じ内容の記事が出ていましたが、読売新聞のほうから引用します。

非正社員の月給わずかに改善、正社員の61%(3月18日 YOMIURI ONLINE)

 派遣や契約社員など、パートを除く非正社員の月給は正社員の61%にとどまり、年齢が高くなるほど格差が広がっていることが、厚生労働省が18日発表した賃金構造基本統計調査でわかった。

 民間企業で10人以上の従業員がいる4万4838事業所の昨年6月の賃金を調べた。正社員の平均月給は31万8200円で前年比0・2%減だったのに対し、非正社員は19万2900円で同1・0%増えた。

 この結果、正社員と非正社員の格差は前年に比べてわずかだが改善した。女性の非正社員の月給が前年比2・1%増と伸びているのが特徴で、人手不足の卸小売業やサービス業などで、非正社員の給料が上がったのが原因とみられる。

 年齢別でみると、「20〜24歳」は正社員の87%だが、「45〜49歳」と「50〜54歳」で、それぞれ半分以下の47%。長期間働いても給料が上がらない非正社員の賃金実態が浮き彫りになっている。(了)


 非正社員の給与が上昇しているのは、新聞記事の中で指摘しているように、人手不足による派遣等のマーケットが上昇しているためだと思います。4月に改正パートタイム労働法が施行されることもあって、この傾向は今後も続いていくことと思います。

 一方、正社員の平均給与がわずかではありますが、前年比減少したということです。こちらの原因の分析がされていませんが、給与の高い高齢者が多く退職したことが要因としては大きいのではないかと思います。平均給与で比較する場合は、平均年齢や勤続年数も合わせて表示したほうがわかりやすいと思います。

 昨今、小売・サービス業などでの正社員化の流れやパートの時給アップを見ると、今年6月の調査結果では、給与格差がさらに縮まっているのではないかと思います。行き過ぎた格差を調整している局面と言えるかもしれません。


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2008年03月17日

春闘賃上げ1次集計 前年を0・07ポイント上回る

 おはようございます。週末は花粉症のため、ほとんど稼働できませんでした。研修の資料作りをしようと思っていたのですが、ほとんど進みませんでした。やはり郊外にある自宅よりも都心の事務所のほうが花粉がすくないのでしょうか、今朝は少しましです。

 今日から1か月間は1年中で最もスケジュールがタイトな期間で、健康に注意しなければなりません。3年前の人事部時代は、インフルエンザを週末2日間で治し、地方に採用面接に出かけたこともあります。もうそんな無理もきかないと思いますので、体調維持に気をつけようと思います。

 これからは新卒採用活動や新入社員研修の時期に移っていくのですが、先週の春闘の結果をみておきたいと思います。

春闘賃上げ1次集計 前年を0・07ポイント上回る(3月14日 sankei web)

 連合は14日、平成20年春闘の経営側回答の第1次集計をまとめ、月例賃金の1人当たり平均引き上げ額が6371円に達し、前年を218円上回ったと発表した。引き上げ率も2・08%で前年を0・07ポイント上回り、製造業が苦戦を強いられる中で他業種の伸びが牽引(けんいん)した形だ。

 回答があった326組合の結果を集計した。前年は賃上げ交渉をしなかった基幹労連などを除いた同一組合(264組合)の比較でも、平均引き上げ額は6401円と前年を259円上回った。

 業種別にみると、自動車や電機、鉄鋼などの製造業は、前年に比べて236円減の6515円となり、引き上げ率も0・03ポイント低下した。一方、非製造業は流通業が571円増の6843円、運輸業は1354円増の5101円と大幅に伸びた。

 連合の高木剛会長はこの日の記者会見で、「足元の円高や原燃料価格の高騰など、外部の経営環境の悪化から製造業が苦戦を強いられた」との分析を披露。内需中心の流通や運輸の交渉は外部要因の影響を受けにくかったのではないかとの見方を示した。

 週明け以降は、中小企業などの回答が集中しており、高木会長は「特にメーカーに部品などを供給している中小はかなり厳しい。格差是正に向け賃上げを訴えたい」とアピールした。(了)


 先週の大手企業の回答は、製造業は昨年実績を下回り、一方非製造業、特に流通業や運輸業が大幅に昨年を上回る賃上げを獲得したとのことです。非製造業のほうも決して業績が楽観視できる環境にはなく、人手不足が深刻化していることが背景にあると思います。

 賃上げするかどうかは、もちろん色々な要因がありますが、「大手がこういった状況だから(賃上げは無理)」ということで片づけないで、どうしたら従業員のモチベーションが上がるのか、この機会に徹底的に議論するのがよいと思います。

 先日、ある大手企業の労働組合の幹部と話をしたときに、今年は賃上げを要求しないで、職場のモチベーションのアップ、とりわけ目標面接を通じた上司部下間のコミュニケーションつくりに尽力しているとお聞きしました。春闘=賃上げ=労組の役割ではなくて、会社の置かれた状況によって色々なやり方があってよいのではないでしょうか?


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2008年03月14日

パートの賃上げが昨年実績を上回る

 おはようございます。今朝は予報より早く雨が降り始めました。朝一番で来客があり、その後、5月にご依頼を戴いた某大手損害保険会社の管理職セミナーの打ち合わせに出かけました。私の持てる力をフルに発揮できそうで、楽しみです。

 今年は、人事制度コンサルや労務顧問よりも、研修講師の依頼が増えています。独立したときから、両方できるコンサルタント&トレーナーを目指していましたが、徐々に理想形に近づいていることを感じます。これからも地道に頑張っていきたいと思います。

 さて、大手製造業の春闘は、昨年並みの賃上げで終わり、昨日の新聞紙上には、失望感を伝える記事が多かったのですが、その他に目を向けると、パート労働者の賃上げがかなり進んでいるという記事がありましたので、ご紹介したいと思います。

パート賃上げ、昨年実績上回る UIゼンセン同盟(3月13日 asahi com)

 パート労働者が傘下組合に多いUIゼンセン同盟は、今春闘でのパート労働者の時給賃上げについて、13日時点での回答をまとめた。17組合(組合員約5万人)の平均で昨年実績を6.8円上回る18.9円で、今後、本格化する労使交渉につなげていく方針だ。
 UIゼンセン同盟傘下の組合には約40万人のパート労働者がおり、産業別組合では最多。これまでの回答では、イオングループのイオンモールで45円、ヨークベニマルで37円、イズミで29円など、いい人材を採用したい大手を中心に賃上げ幅が大きくなっている。 (了)


 大手の賃上げの結果は、中小企業に波及し、結局今年も賃金はさほど上がらないのかと思っていましたが、パートタイマーは、人材確保の観点より、昨年を上回る賃上げが行われるということで、興味深い内容です。小売・流通業だけでなく、特にパート比率の高い業界や会社では同様の状況だと思います。

 勤務していた会社ではパート社員はいませんでしたので、パート社員といってもピンときませんでしたが、クライアントの中にはパート社員を多くかかえている企業もあり、正社員以上にパート社員の雇用管理は難しいと感じています。パート社員といっても色々な人がいますので、パートという一括りで処遇することは難しいと思います。

 クライアント先でも、4月1日に施行される改正パートタイム労働法の内容にそって、雇用管理を見直しをしているところです。人材枯渇時代は目前に迫っていますので、その時になって泣きをみないように、今のうちから手を打っておく必要を感じます。


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2008年03月06日

春闘について考える

 おはようございます。今朝は朝から快晴です。毎日6時前に自宅を出るのですが、今日はかなり明るかったです。少し前までは確実に暗かったのですが、夜明けが早くなってきたことからも春の訪れを感じます。

 昨晩は、渋谷の社会経済生産性本部のセミナー室で、日本人材マネジメント協会(JSHRM)主催のセミナー(HR Cafe)で講演をしてきました。「社員の元気」というテーマで1時間半程度話し、後半は参加者の皆さんから色々な意見を頂戴しました。私も参加者の皆さんから多くの気づきを得ました。今後の自分の活動に役立てたいと思います。

 さて、3月も中旬に向かっていますが、新聞紙上でも春闘の話題が取り上げられるようになりました。日経、産経ともに春闘の攻防についての記事がありましたが、日経新聞より引用します。

トヨタ、賃上げ交渉1000円軸に・前年並みの攻防、ホンダなども(NIKKEI NET)

 トヨタ自動車の今春の労使交渉は賃金改善額で前年並みの月額1000円(組合員平均)を巡る攻防になっている。1500円を要求してきた組合側はさらに上積みを求める考えだが、世界景気の減速懸念などを理由に経営側は前年を上回る回答に厳しい姿勢を崩していない。一時金は満額回答する見通し。ホンダや三菱電機も前年並みの賃金改善額を軸に労使が調整に入った。

 今春の交渉では日本経団連が個人消費の喚起を狙って賃上げ容認の姿勢を打ち出した。ただ、原油・原材料高や円高、株安などで景気の先行きに不透明感が浮上。好業績が続くトヨタ、ホンダなどでも回答額が前年並みにとどまりそうだ。(了)


 今年は賃上げだけでなく、ワークライフバランス重視からの要求もでています。特に電機連合は、時間外割増率の引き上げを強く要求しています。昨日の講演でも触れましたが、時間外割増率の引き上げがワークライフバランスの促進につながるとは言い切れないと思います。よほどマネジメントがしっかりしていないと、さらなる残業を誘発する要因になるのではないかと思います。残業削減に真剣に取り組まないと人件費がアップすると経営側に緊張感を持たせる点では効果が期待できますが、会社全体の意識改革も同時に行わないと効果はないのではないでしょうか。

 春闘というと、大企業の正社員の賃金交渉というイメージですが、先日テレビ番組で、某大手通信企業の子会社の契約社員が賃金切り下げに対して立ち上がり、労働組合を作って、会社に春闘要求書を提出するという場面を紹介していました。違法とも思える契約期間内の一方的な賃下げは、本当にひどいもので、労働組合というのはこういった弱者を救済するために必要だと改めて思いました。

 大企業の正社員の給与が1000円あがるかどうか、残業代割増率が増えるかどうか、そんなことよりももっと目を向けなければならないことがあると思います。私自身、「社員が元気になる」会社を作るためにはどうしたらよいのかを、これからも考えていきたいと思います。


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2008年02月22日

和食レストランのカルラが店長に残業代支払い

 おはようございます。今朝もよい天気で春の訪れを感じます。この時期、毎年花粉症に苦しんでいますが、今年はまだ大丈夫です。もうそろそろかもしれません。今日の午後は久しぶりに外出の予定がなく、溜まった宿題を処理していこうと思います。

 さて、今朝の日経新聞に興味深い記事がでていましたので、ご紹介したいと思います。

和食レストランのカルラ、店長に残業代支払いへ(2月22日 NIKKEI NET)

 東日本で和風レストラン「まるまつ」を運営するカルラは人事制度を見直し、来年3月をメドに店長に残業代を支払うことを決めた。今年1月の東京地裁の日本マクドナルド残業代訴訟判決を重視。店長の職務内容を洗い直して管理職から外し、手当なども変更する。判決後、セブン―イレブン・ジャパンが店長への残業代支給を決めたが、待遇改善の動きが外食大手にも広がってきた。

 新しい制度では、全社員の1割強に当たる約140人の店長に一般社員と同様に残業代を支給する代わりに、店長手当を大幅に減らす。給与全体に占める基本給の割合は引き続き約7割としながら、手取り額がほぼ同額になるようにする。(了)


 日本マクドナルド事件の地裁判決の影響について、私のクライアント企業からの相談も多くなっています。大手の小売チェーンだけでなく、製造業他あらゆる業界の人事労務担当者が高い関心を寄せています。

 今回の新聞記事で紹介されているカルラのように「店長の職務内容を洗い直して管理職から外す」方法も選択肢の一つだと思います。先に報道されたセブン―イレブンの場合は、店長の管理職としての位置づけを変えず(店長の職務内容を変えず)残業代を払うとしていましたが、この機会に職務内容まで見直したカルラのほうがわかりやすいと思います。

 私は、別の選択肢として、この機会に労働基準法上の管理監督者として認められるように権限と責任を与える方向で管理職の職務内容を見直してみるのも一つだと思います。そのうえで、どうしてもあてはまらない人には、カルラのように一般社員と同様に残業代を払うようにすればよいと思います。いずれにしても、今回の判決を他人事としてみるのではなく、自社に置き換えて、人事制度を点検されることをお勧めします。


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2008年01月17日

春闘2008〜自動車総連1000円以上要求〜

 おはようございます。東京では昨晩初雪が降ったそうです。私は昨日は午後は横浜に行っており、午後9時に帰宅しましたが、雪には遭いませんでした。今日は雪は降らないものの寒い日になりそうです。

 飲み会がない日などはだいたい9時には帰宅して、ニュースを見ることが多いです。昨晩もニュース番組を見ていたら、春闘の交渉を取り上げていました。今朝の新聞紙上でも記事がありましたので、ご紹介したいと思います。


日産労連、春闘「千円以上」要求へ(1月17日 asahi com)

 日産自動車などの労働組合でつくる日産労連(西原浩一郎会長、約420組合)は16日、08年春闘で1000円以上の賃上げを要求する方針を明らかにした。17日の中央委員会で正式に決定。日産自動車労組は24日に実際の要求額を決める。

 産別組織の自動車総連の中央委員会で表明した。日産労連は07年春闘では「要求額の基準」として1000円を掲げたが、労連内には会社の業績不振などから金額での要求を出せない労組もあった。このため08年春闘では、自動車総連の方針に従い、全労組が要求すべき最低線を決める。 (了)


 昨日、自動車総連が1000円以上の賃上げを求める統一要求を決定したことを受けて、日産労連もそれにフォローするということです。トヨタ自動車労働組合は1500円を軸に調整中ということです。

 自動車・鉄鋼・電機・造船などは、概ね業績好調であるとはいえ、足元の経済状況が先行き不透明感を増す中で、賃上げ要求に対してどういう決着をみるのか興味深いです。日本経団連会長が明言していたとおり、業績がよく、余力のある企業はそれなりの賃上げがあると思いますが。。。

 昨日のテレビニュースで、街頭インタビューをしていましたが、今年は給料があがると答えた人が少なく、ほとんどの人が横ばいか下がると答えていました。中高年齢層が多かったせいもあるかもしれませんが、何となく元気がないのが気になりました。威勢がいいのは労働組合だけということにならなければよいのですが。。。


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2008年01月08日

財界3団体 賃上げに前向き、横並びは否定

 おはようございます。今朝はとてもよい天気で気持ちが良いです。昨日は午後からずっと外出していましたが、今日は午前中は勤務していた会社、午後は事務所にて来客応対と終日日比谷セントラルビル内で過ごすことになりそうです。新年は、昨日からスタートした会社も多いようですが、今週から早速クライアントとの打ち合わせが目白押しで、正月気分も吹き飛んでしまいました。

 昨晩、テレビのニュースで、経済団体の賀詞交歓会の模様と出席していた企業トップのインタビューが報道されていました。今朝の新聞でも、その時の発言について伝えていますので、ご紹介したいと思います。


財界3団体 賃上げに前向き、横並びは否定(1月8日 産経新聞)

 7日午後、東京都内のホテル 日本経団連の御手洗冨士夫会長、日本商工会議所の岡村正会頭、経済同友会の桜井正光代表幹事の経済3団体トップは7日、都内で記者会見し、今年の日本経済について実質2%程度の成長が可能との考えで一致した。そのうえで、今春闘での賃上げに関して「支払い能力がある企業が働く人への配分を厚くするのは当然」(御手洗会長)、「人材確保のためにも、経営者はすでに考えている」(桜井代表幹事)と容認する姿勢を示した。ただ、「前提は国際競争力。余裕のない企業に無理やり、賃上げを要請するのは自殺行為」(岡村会頭)と、横並びの賃上げにはクギをさした。

 経済3団体がこの日、都内で開いた新年祝賀パーティーには、大手企業のトップら約1500人が参加。米国の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題や春闘について慎重な声が聞かれた。

 ■脱却は年後半

 原油高騰や米国株安、円高ドル安などの遠因となり、企業業績にも影響を及ぼすサブプライム問題では、「米国で高価格商品が売れなくなった」(東芝の西田厚聰社長)などと、実体経済への影響が懸念されている。

 サブプライム問題からの脱却時期については大半が今年下半期と予想。「ブラジル、ロシア、インド、中国などの成長などが(落ち込みを)穴埋めしており、米国一極集中ではない」(三菱商事の小島順彦社長)と、企業業績の底堅さがうかがえる指摘もあった。

 ■賃上げは温度差

 今春闘では日本経団連も業績に応じた労働者への配分を容認、一時金は増加する見通しだ。平成20年3月期決算で好業績を予想する電機業界は、「全体として、そうなるだろう」(日立製作所の古川一夫社長)と理解を示す。他業界からも「若干のアップは考えている」(キッコーマンの茂木友三郎会長)と明るい声が聞かれた。

 ただ、ベースアップには慎重だ。JFEスチールの馬田一社長は「業績は賞与に連動させる。賃金の底上げにはならない」とベアに否定的。トヨタ自動車の張富士夫会長も、国際競争の激化などを背景に「(賃上げは)難しくなっている」と述べている。(了)


 景気については、前半は横ばい、後半に(期待を込めて)上昇すると予想する人が多かったと思います。最も強気だったのは、新日鉄の三村社長で、引き続き新興国が世界経済を引っ張るので、今年も景気は拡大していく(自社の業績もさらにアップする)と胸を張っていました。

 賃上げのほうは、大企業については、足元の景気の動向が気になりつつも、新聞記事にあるような方向で進むものと思います。賃上げ相場に影響を与えるトヨタの賃上げ要求は、下記の日経新聞の記事にあるとおり、昨年並みとなる模様です。好業績を背景に鉄鋼や電機もそれなりの額の賃上げを要求するでしょう。これから3月中旬まで、交渉がどうなっていくのか注視していきたいと思います。

トヨタ労組、賃上げ1500円要求へ・08年春季交渉(1月8日 日経新聞)

 トヨタ自動車労働組合(鶴岡光行執行委員長)は2008年の春季労使交渉で、1500円(組合員平均)の賃金改善を要求する見通しになった。賃上げ要求は3年連続。今春の労使交渉では日本経団連が賃上げを容認する方針を明確にしており、電機や鉄鋼・造船重機の労組も賃上げを求める。労使交渉の動向を左右するトヨタ労組が要求を固めたことで、産業界全体に賃上げ交渉の流れが一段と広がる。

 1500円の要求額は07年春と同額。昨年は要求額を下回る1000円で会社側と妥結した。要求案は1月末に組合員に提示し、2月に正式決定する予定だ。トヨタ労組は06年春、4年ぶりに1000円の賃上げを要求。07年春に1500円に要求額を引き上げた。(了)


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2007年08月09日

最低賃金平均14円引き上げ

 おはようございます。昨日の記事に書いたように、昨晩は護国寺に行きました。寺崎さんと真船さんのお話をお聞きし、最後は仏様の前で読経しました。追い越し車線でアクセルを踏み続ける生き方になっていないか、一度立ち止まって、自己を見つめてみようという寺崎さんのお話に共感しました。このセミナーは年に3〜4回程度開かれるということですので、また次回以降も参加していきたいと思います。

 仏様の前で色々と考えるうちに、今年のお盆も帰省せず両親に元気な姿を見せることができないことを反省しました。今の自分があるのは誰のおかげなのか、自分のことだけを考えていればそれでいいのか、等々猛省しました。秋の彼岸の頃には一日でも実家に足を伸ばそうと思います。昨晩は、かなりの人数(殆どが中高年)が集まっていましたが、皆さん色んなことを思っていらっしゃったことと思います。

 今日は、個人事務所と勤務していた会社と双方で仕事をする日となっており、資料作りや執筆などをしていきたいと思っています。

 さて、今朝の産経新聞に最低賃金の話題がでていましたので、ご紹介したいと思います。Sankei WEBから引用します。

最低賃金6−19円引き上げ 14年度以降で最高(8月8日 Sankei WEB)

 中央最低賃金審議会の小委員会は8日、平成19年度の地域別最低賃金の改定の目安について、時給で6−19円の引き上げが適当とする公益委員見解をまとめた。全国平均(現行で637円)では約14円の引き上げで、時給で示す現行方式となった14年度以降で最高。同審議会は10日に開催し、小委の報告を基にした答申を柳沢伯夫厚生労働相に答申する。

 目安は、都道府県をAからDの4段階に分けて決定。東京や大阪などのAランクが19円、埼玉や長野、京都などのBランクが14円、北海道や群馬、岡山などCランクが9−10円、青森や徳島、長崎などDランクが6−7円。

 こうした目安を参考に、都道府県の地方最低賃金審議会が具体的な引き上げ額を審議し、各労働局長が金額を決める。(了)


 今朝の産経新聞経済面にはこの話題が詳しく書かれていました。参議院選挙で、最低賃金(全国平均)を現行の673円から1000円に引き上げるとの公約を掲げた民主党が大きく議席を伸ばし、労働側には追い風となりました。その労働側にとっては、例年にない上げ幅ではありますが、「不十分な結果」ということだそうです。

 一方、経営側からは、「企業の経営実態を無視した無理な引き上げを強制することは、収益性の低い中小零細企業の息の根を止める」という強い懸念の声があがっているようです。


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2007年07月17日

夏のボーナスは2.5%増(日経最終集計)

 おはようございます。3連休明けの朝はしっかりした雨になっていました。昨晩の天気予報では曇りということでしたので、幸先悪い感じです。今週はほぼ毎日外出の予定で、これから8月3日頃までバタバタしそうです。その後は、8月10日〜12日に長野県に出張するほかは、できれば一息つきたいところですが、どうなることでしょうか。

 今朝も、早く起きてテレビのニュースを見ていました。新潟県中越沖地震の被災地の様子が報じられていました。第一報の時より、時間が経つにつれて被害の大きさが判明してきました。今朝の日経新聞の社説では、昨日の記事で指摘した「建築物の耐震改修促進」について、優先させるべき課題だと述べていました。その通りだと思います。

 日経の社会面では、新潟県の担当者のコメントとして、「中越地震直後は復旧推進がスローガンだった。一段落すると『しばらく大地震はこないだろうと』という油断が出て、耐震対策が後手に回ってしまった」とありました。県を責めるつもりはありませんが、起きてから後悔しても遅いので、政策の優先順位をきちんと考えて対応をお願いしたいと思います。

 さて、地震関連の記事一色の新聞の中で、人事労務の話題を見つけましたので、ご紹介したいと思います。

夏のボーナス2.5%増・日経最終集計(7月17日 NIKKEI NET)

 日本経済新聞社が16日まとめた夏のボーナス調査の最終集計(3日時点)によると、前年比の伸び率は昨夏に比べ1.08ポイント高い2.52%となった。電機、自動車がけん引役となり、バブル期以来の5年連続の増加となった。各社は固定費増につながる賃上げを抑制しつつ好業績にボーナスで報いる姿勢。ただ鉄鋼業界が5年ぶりのマイナスになるなど業績動向を反映して業種間などで明暗も出ている。(詳細を17日付日本経済新聞、日経産業新聞に掲載)

 今回の集計企業数は790社で、平均支給額(加重平均)は過去最高の83万7036円。伸び率は5月時点の中間集計(247社、3.05%)より0.53ポイント低下した。(了)


 日経新聞の9面に詳しく出ていました。この調査結果は、上場企業と日経新聞が選んだ有力な非上場企業合計4465社を対象に、回答企業881社の数字をもとに算出されています。回答率は20%程度ですので、支給額ランキングなどはあてになりません(あくまで回答企業の中でのランキングであり、任天堂が全企業のトップということではありません)が、全体の傾向はつかめると思います。

 業績連動を取り入れた場合、その指標(経常利益等)を単独の数字を使うのか連結の数字を使うのかによって、変わってきます。トヨタと同じように業績好調なホンダは国内販売がふるわず、単独経常利益は減益であったため、前年より減額となったようです。単独か連結か、どちらの数字をベースにすべきか難しいところだと思います。

 その他、同期入社の賞与の差が最大で「50%以上」と回答した企業が47.7%となったとのことです。1998年調査開始以来最高の数字で、実力主義が強まっていると指摘しています。同期入社でも、勤続10年以上では昇格昇進で差がついていると思いますので、それくらいの差はつくだろうと思います。むしろ、同一等級でどれくらいの差がつくのか、統計数字としてはそちらを知りたいと思います。


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2007年05月14日

日経の調査では夏のボーナスは3.05%増

 おはようございます。今朝も良い天気です。週の始まりの月曜日の朝がこういう晴天だといいですね。調子に乗れそうです。今の事務所は残念ながら窓がないので、次はちゃんと窓があって、陽の光が入る場所にしたいものです。場所には全く不満はないのですが、そろそろ次を考えています。

 金曜日は終日外出となり、ブログの更新をしなかったのですが、ある会社の管理職を対象に、社内セミナーの講師を務めてきました。テーマは、「若手社員はなぜ辞めるのか〜若手社員の早期退職とその対策〜」というものでした。若手社員の早期離職の問題は、ここ数年人事担当者の間でも大きな問題とされてきました。偶々、同じテーマで、ある雑誌の特集記事の執筆もしましたし、別の月刊誌から取材の依頼もありました(残念ながら時間がなくお断りしましたが)。

 ずっと現場を見てきた者として、独立後も新入社員研修講師や採用面接官として若い世代と接してきた者として、この問題は、色々な要因が複合的に絡み合っており、また企業の努力だけで片付くものでもないと考えています。若手社員の定着化、育成・指導の問題については、投稿した記事が世に出た頃に取り上げたいと思います。

 さて、今朝の日経新聞に興味深い記事がありましたので、ご紹介したいと思います。
 
夏のボーナス3.05%増・日経中間集計(5月14日 日経新聞)

 主要企業が夏のボーナス支給額を増やしている。日本経済新聞社が13日まとめた2007年賃金動向調査の中間集計(4月26日時点)によると、昨年夏比伸び率は3.05%増となり5年連続の増額になった。業績好調を受け自動車、鉄鋼の加重平均の支給額は100万円台に乗せた。国際競争にさらされる企業は固定費増につながる賃上げを抑制する姿勢を崩しておらず、好業績にボーナスで報いる姿勢が一段と強まっている。

 夏のボーナス支給額の集計企業数は247社で、平均支給額は83万1009円(平均年齢38.3歳)。伸び率は昨夏の最終集計(2.06%)を0.99ポイント上回った。一方、2007年の賃上げ率(最終集計、425社)は前年比0.06ポイント高い1.77%にとどまった。(了)

 日経の一面に出ていたので、ご覧になった方も多いと思います。新聞記事が指摘しているように、「好業績にボーナスで報いる姿勢が一段と強まっている」のは間違いないところだと思います。私が勤務していた会社も国際競争にさらされていたので、こういう傾向は理解できます。

 こういった好業績が長く続くかどうか、ひょっとしたら今がピークではないかと考えて先行きに不安を感じる人や将来のために貯蓄をしておこうと考える人も多いのではないかと思います。会社側もそう考えて、財布の紐を締めていることもあろうかと思います。

 好景気が長く続いている割には、あまり実感がないというのはそういった心理もあるのではないでしょうか。「先行き不透明感」とでもいうのでしょうか。社会全体も、政治が将来の方向性をはっきり指し示さないこともあって、何となく不安だという空気に支配されつつあるように感じます。


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2007年04月17日

三井住友銀の賞与が満額で即日妥結

 おはようございます。今朝は冷たい雨が降っています。先週末は初夏のような気候でしたが、週が明けると冬に戻ったような感じです。こういう日は何となくテンションが上がりませんが、頑張っていこうと思います。この半月程、研修講師の仕事に集中していた反動から、雑誌の執筆の仕事が溜まっており、それぞれの原稿の締切日が刻々と近づいています。連休までは、気が抜けない日々が続きそうです。

 さて、今朝の日経新聞に興味深い記事がでていましたので、ご紹介したいと思います。

三井住友銀の賞与、満額で即日妥結・総原資10%増(4月17日 NIKKEI NET)

 三井住友銀行が2007年度の従業員賞与(ボーナス)を巡り、労働組合が3月下旬に提示した引き上げ要求に即日満額回答し、妥結していたことが明らかになった。賞与の総原資を前年度比10%増額する。人材争奪戦が激化し、経営陣が危機感を強めていることが背景にある。賞与交渉が即日妥結するのは金融界では珍しい。

 大手銀行では賃金体系の多様化に伴って、毎年春に夏・冬両シーズンに支給する賞与をまとめて「総資金量」と呼ばれる財源で一括交渉する方式を採用している。(了)


 銀行に限らず、金融機関は人事制度や賃上げ・賞与額(率)について、積極的に表に出すことはありません。例えば労政時報などの人事労務雑誌の事例紹介などでも、製造業の会社が中心で、金融機関の例はほとんどありません。知りたいと思っても、銀行員の給与レベルなどは、週刊ポストなどの週刊誌の記事で推測するくらいしかできませんでした。

 それだけに、三井住友銀行のボーナスの妥結の記事を見たときは、その内容(前年比10%増額)よりもなぜこんな情報が新聞にでたのか、そちらのほうに興味をひかれました。私が毎月記事を書いている「元・人事労務屋の企業訪問」では、18社を取材しましたが、残念ながら金融機関は1社もありません。なかなか彼らのガードは固いのですが、今年の後半は、1社くらいはきちんと取材して記事を書きたいと思います。


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2007年03月21日

初任給引き上げの動きが拡大

 おはようございます。明日から3週間、1年で最も多忙な時期を迎えます。今日は、束の間の休日です。今日できることは今日のうちにやってしまいたいと思っています。本を出してから、各方面から講演、セミナー、勉強会などの講師の話を戴いています。確実に体があきそうなのは連休前後となりますので、その頃から少しずつやっていこうと思います。本でお伝えしたかったことを生にお届けできたらと思っています。

 昨日も、終日外を回り、人事労務関係者と話をしていました。ある企業の人事担当者の方から、新卒採用の現状について話を伺いました。厳しい状況の中で、新機軸を打ち出し、頑張っておられる様子に共感しました。私も今年は採用をお手伝いしますが、2年前との違う「風」を感じるのでしょうか?

 今朝の朝日新聞に、初任給引き上げの動きについて記事がありましたので、ご紹介したいと思います。

初任給引き上げの動き 狙いは人材 賃金底上げは望み薄(3月21日 朝日新聞)

 春闘をきっかけに新入社員の初任給を引き上げる動きが広がっている。大手電機や重工業各社は大卒で月額1500円〜2000円の大幅引き上げに踏み切り、中小でも前向きに取り組む企業が出ている。戦後最長の景気拡大を背景に人材確保競争は激しくなっており、「待遇アップ」で学生を引きつけようという狙いだ。労組側は「春闘での大きな成果」と歓迎するが、賃金全体の底上げにはつながりそうにない。

 大手電機メーカーの労組などでつくる電機連合は今春闘で、初任給について大卒1500円、高卒1000円の引き上げを求めた。賃金が長く抑えられた結果、若年層の賃金が他業界よりも低くなった、と主張。産業別の労使交渉でも経営側に「優秀な人材をとるためには初任給は重要」と積極的に訴えた。

 経験豊富な「団塊の世代」の大量退職を迎えるなか、経営側も「持続的な発展を支えるには質の高い人材が必要」との判断で一致していた。新卒者の「売り手市場」が定着し、人材の激しい争奪戦が展開されていることもあって、松下電器産業など大手各社は組合側の要求に満額回答。4月入社の大卒初任給は20万3500円、高卒は15万6000円にアップすることになった。

 初任給の引き上げは2年連続。電機連合は「経営側の理解もあり大きな成果を出せた」とする。

 春闘を経ず、経営側が自主判断で引き上げたところも多い。三菱重工業は大卒初任給を4月から7年ぶりに2000円上げて、20万2000円とする。石川島播磨重工業と川崎重工業はともに8年ぶりの引き上げ。住友重機械工業は900円上げる。

 鉄鋼大手のJFEスチールは、4月入社予定の116人の新入社員の初任給を大卒、大学院修了ともに2000円上げる。引き上げは03年4月の会社発足以来初めてだ。横並びだった初任給を他社に先駆けて引き上げ、優秀な人材の確保を図る。

 引き上げ額では3万1000円アップの三井住友銀行が大きい。地方銀行にも動きは波及しており、初任給の引き上げは今後も続きそうだ。

 ほかにも電力総連が900円以上の初任給引き上げを要求し、傘下労組が交渉を続けている。中小企業の労組が多くこれから交渉が本格化するUIゼンセン同盟も「引き上げに応じる企業が一部で出てきた」と評価する。(了)


 殆どの企業で、初任給はここ数年ずっと据え置きとなっていましたが、昨年あたりから一部で引き上げの動きがあり、今年はそれが広がっているようです。もちろん、上がることに対しては歓迎ということになりますが、それは全体の中の一部であり、大きなインパクトにはならないように思います。

 学生のほうも、初任給という入り口部分の一要素をどれだけ見ているのか?会社が考えているほど見ていないのではないでしょうか?入ってからの処遇のほうが重要だろうと思います。本質的な部分をきちんと整えて、若い世代を受け入れるのに相応しい会社の実現に尽力して欲しいと思います。


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2007年03月10日

春闘、女性活用では労使協調

 こんにちは。今日は花粉病の症状が軽めで、調子が良いです。昨日と何が違うのか?考えてみると、昨晩は勤務社労士の勉強会である「港人財会」の3ヵ月に一度の例会で、皆さんと楽しくお酒を飲んだことが一番の違いかもしれません。アルコールはよくないと思っていましたが、適度に楽しいお酒だと体に良いのかもしれませんね。

 来週は火曜日に福岡に出張予定です。今月は月末にもう1回行きます。毎回ゆっくりする間もなく、日帰りに近いスケジュールで行っています。飛行時間は約2時間。空港からクライアント先までは20分くらいなので、日帰りも可能です。4月か5月には、出張にひっかけて実家のある直方市に帰郷したいと思っています。

 直方市と言っても福岡県の人以外は殆どご存知ないと思いますが、北海道夕張市と同じように炭鉱が閉山した後、さびれてしまい、財政状況の厳しい過疎の町です。たまに帰郷して駅前を歩くと、商店街にはシャッターを下ろした店が多く、自宅近くでは年寄りばかりで、子供の姿を殆ど見かけません。もし自分が将来成功したら、郷土のために何か役に立つことをしたいと思っています。

 話がそれてしまいましたが、今朝の朝日新聞に、春闘の話題が出ていましたので、ご紹介したいと思います。

女性活用では労使協調、子育て支援など企業前向き 春闘(3月10日 asahi com)

 女性の働きやすい環境づくりが、春闘の大きな交渉課題となっている。連合は、女性の労働条件改善を求める集会を国際女性デーの8日前後に全国で開き、パート労働者の均等待遇や子育て支援の充実などを訴えている。労使とも就業支援の促進という考え方は一致しており、支援制度を充実させる企業も目立ってきた。

 連合は春闘で、男女間の労働条件格差の是正を掲げる。傘下の167組合(1日時点)が、賃金格差の是正などに取り組む。パートの待遇改善なども315組合が要求している。民間最大の単一労組「NTT労働組合」は子育て支援の短時間勤務制度を求めており、要求の動きはさらに広がる見込みだ。

 経営側も春闘での指針となる「経営労働政策委員会報告」で、役割分担意識の解消など、職場環境整備の必要性を認めている。労組側が求める賃上げには抵抗感が強いが、女性の支援につながる要求については前向きだ。今月中旬以降の回答では、要求を認める企業も出てきそうだ。

 昨年からの労使協議を経て、新制度を導入する企業も目立っている。大手スーパー「イトーヨーカ堂」は、パートの働き方の選択肢を増やす制度を今月導入した。同社では約3万6000人のパートが働いており、そのうち9割が女性。これまではパートの職種区分はなかったが、指導的役割の「リーダー」や専門技能を持つ「キャリア」をつくり、時給も引き上げる。正社員登用の新制度も協議しており、「本人の希望に応じた働き方を用意したい」という。

 朝日生命保険は、営業職員約1万3000人の9割以上、内勤職員約4000人の4割が女性。育児をしながら仕事を続ける職員に、育児サービス費用月額1万円(3歳の年度末まで)を4月から補助する。午前9時から午後3時までの短時間勤務も可能にし、男性の育児参加を進めるため、育児休職の有給扱いも認める。ほかにもキリンビールが、結婚や出産などを理由に最大10年間は転勤しなくてよい仕組みを導入予定で、支援制度は広がりをみせている。(了)


 春闘の場では、賃上げだけを議論するのではなく、働きやすい職場環境づくりについても議論すべきだと申し上げていましたが、やはり今年の春闘ではそのような動きがでてきているようです。これらの問題は、労使が対立するようなものではなく、一体となって取り組むべきだと思います。

 両立支援策やパートタイム労働者の新しい雇用管理制度などが次々と導入されていくことと思います。再三申し上げていることですが、制度を作っただけでは駄目で、それが活用される必要があると思います。制度を利用しやすい組織風土の改善運動もあわせて行う必要があると思います。


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2007年03月02日

最低賃金の引き上げの議論

 おはようございます。昨晩はある会社での勉強会の講師を務めました。テーマは採用戦略についてでした。すでに、今年の新卒採用戦線も中盤を迎え、人事担当者の皆様は、会社説明会などで多忙な日々を送っていらっしゃることと思います。私も、多忙な中ではありますが、2年ぶりに採用面接のお手伝いをする予定です。人事関係者は、この時期、他のイベントも重なり、忙しくなりますね。

 さて、今朝の日経新聞に興味深い記事がありましたので、ご紹介したいと思います。

厚労相、最低賃金「800円は中小企業にきつい」(3月1日 NIKKEI NET)

 柳沢伯夫厚生労働相は1日午後の衆院予算委員会で、企業が労働者に支払う下限を定めた最低賃金制度について「800円は中小企業にとってはきついレベル」との認識を示した。目安となる賃金水準に関しては「米国の(検討している制度改正での)最初のレベル(5.85ドル=約700円)でどうか、仮想の問題としてぎりぎり考えなければならない」と言及した。民主党の松本剛明政調会長への答弁。

 政府は最低賃金法改正案を今国会に提出する方針。改正後は都道府県が地域別の最低賃金を定める際は生活保護の支給額に配慮しつつ、地域の実情に合わせて個別に交渉して引き上げることになる。現在最も低いのは青森、岩手、秋田、沖縄の4県で610円。

 厚労省によると米国での最低賃金引き上げは連邦議会で審議中。現行の5.15ドル(約620円)から3段階で7.25ドル(約870円)まで引き上げる内容だ。(了)


 民主党は「単身世帯なら時給800円」「家族がいる場合は1000円」などを併記した「格差是正緊急措置関連法案」を1日、衆議院に提出しました。これに対して、日本商工会会議所の会頭は、「(最低賃金の引き上げは)経営の厳しい企業にとっては大変困る。企業の支払い能力に応じて決めるべきで、法律で一律に上げるのは問題だ」と発言し、民主党の時給1000円への引き上げについては「論外。現段階では不可能だ」と強い懸念を示しています。(3月2日日経新聞5面より引用)

 日本商工会会議所の会頭の言う「企業の支払い能力に応じて決めるべき」「法律で一律に上げるのは問題だ」は正論だと思いますが、現行の最低賃金レベルは低いと感じています。特に、扶養家族を持つ人にとっては、最低限の生活を営むことすらできないレベルではないでしょうか?

 確かに民主党のいうレベルは高いのかもしれませんが、政府も格差是正を本気で考えるのなら、米国の比較などを持ち出さず、実態をよく検討して、妥当なレベルを考えて戴きたいと思います。


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2007年02月15日

平成19年春闘がスタート

 おはようございます。今朝は雨もあがり、良い天気です。今日は午前中クライアント先で打合せの後、午後は人事労務雑誌「労務事情」(産労総合研究所)で連載中の「元・人事労務屋の企業訪問」の取材のため、立川市にある某大手スーパーの人財開発部を訪問します。これまで、立川には行ったことがなく、どんなところか楽しみです。

 昨日は、午後セミナー講師を務めてきました。途中休憩を2回入れて3時間ずっとしゃべり続けました。

株式会社労働開発研究会 労働開発セミナー
2007年2月14日(水)13:30〜16:30 会場:東京文化会館
「平成19年度就業規則改正のポイント解説」
http://www.roudou-kk.co.jp/seminar/archives/2007seminer/002492.html
 
 先週金曜日大阪での目標管理の運用に関するセミナーから中4日で登壇しましたが、無事に終えることができてホッとしています。大阪に引き続き、このブログを読んで下さっている方にご挨拶を戴きました。本当にうれしい瞬間で、こうやって毎日書き続けてよかったと思います。

 さて、今朝は春闘がスタートしたという記事が新聞各紙で取り上げられていますが、日経新聞の記事を引用します。

トヨタ、一時金満額回答へ(2月15日 NIKKEI NET)

 トヨタ自動車は今春の労使交渉で、労働組合が提示した年258万円の一時金(ボーナス、組合員平均)要求に対して満額回答する見通しだ。一時金の満額回答は8年連続となる。賃金改善は昨年の妥結額である1000円を上回るかが焦点となる。企業は株主や成長を重視してきたが、自動車など業績好調な業種では、従業員への配分にも配慮する傾向が強まる可能性がある。

 トヨタや日産自動車など自動車大手の労働組合が14日、賃金改善などを求めた要求書を経営側に一斉に提出。春季労使交渉が本格的にスタートした。(了)


 今年の春闘の最大の焦点は賃上げで、好調な企業業績を背景に労組側から賃上げ要求が出ています。一方、経営側は一律のベースアップには否定的な姿勢を崩しておらず、労使間の主張の隔たりは大きいようです。春闘をリードするトヨタのベアが昨年の実績を超えるのかが焦点になっています。

 賃上げの交渉ももちろん大事ですが、それ以外のテーマについてもこの機会に議論がなされることを期待します。たとえば、ワークライフバランスやメンタルヘルスの対策、過重労働の問題、両立支援や高齢者雇用の問題等働き方に関する問題が山積していると思います。わずか数百円の賃上げに血眼になるよりは、こういった問題に労使で力を合わせて対処していくべきではないでしょうか?


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2007年01月16日

2007年春闘スタート

 おはようございます。昨日は、ある企業で4月の新入社員研修の打合せをしました。もうすでに、4月の第1週と第2週はほぼ研修講師の仕事で埋まってしまいました。実際に、クライアント先でもさまざまな階層における研修のニーズは高く、コンサルティングだけでなくトレーニングも要望されることが多くなっています。研修講師としての実績を積み重ねることで、(コンサルタントとしてだけでなく、)トレーナーとしても信頼を得たいと思っています。

 さて、昨日の夕刊に、今年の春闘がスタートしたという記事が出ていましたので、ご紹介したいと思います。

春季労使交渉スタート、経団連・連合会長が会談(1月15日 NIKKEI NET)

 日本経団連と連合は15日午前、2007年の春季労使交渉をめぐる首脳懇談会を東京都内で開き、交渉が事実上スタートした。ベースアップを含む賃上げがどこまで広がるかが焦点。組合側が昨年を上回る改善を求めるのに対し、経営側は国際競争の激化を理由にけん制している。景気の持続力を左右する個人消費を活性化するために賃上げが必要との声が閣僚からも出ており、攻防は激しくなりそうだ。

 日本経団連の御手洗冨士夫会長は「日本経済は戦後最長のいざなぎ景気を超え、いまも順調に拡大しつつある」との認識を示す一方で、「日本企業は生き残りをかけて、継続投資によるイノベーションで国際競争力をつけないといけない」と強調。「企業の復活の程度にも差がある」として、一律的な賃上げには慎重姿勢を示した。

 これに対し、連合の高木剛会長は「企業業績は大企業を中心にめざましく回復しているが、労働側への配分が抑えられ、株主や経営者への配分が急増するなどひずみが出ている」として、昨年を上回る賃金改善を求める方針を強調した。パート・派遣社員の増加も「低所得層の増加を招き、いわゆる格差社会を生み出している」と批判した。

 連合側の出席者からは「個人消費を活性化するためにも、月例賃金への配分が必要だ」などの意見が相次いだ。一方、御手洗会長は「短期的な好業績の成果は、ボーナスや一時金の形で大いに還元すべきだ」との考えを示した。

 一定の条件を満たす会社員を労働時間規制から外す「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション」も議論になった。経営側が「イノベーションを追求するためには、多様な働き方を認める制度設計が必要だ」と理解を求めたのに対し、連合は「長時間労働を放置したまま議論するのは論外だ」(高木会長)と早期導入に反対する方針を示した。(了)


 今年もまた春闘の季節が到来しました。人事担当者時代は、春闘の交渉は3月に入ってからでしたが、1月中旬から世間の動向に注目し、労働組合との水面下のやりとりを始めていました。2、3年前のことですが、その頃をなつかしく思い出します。

 労働組合の組織率が20%を切り、年々減少していく一方で、非正規社員と正社員の格差の問題が顕在化しています。このような状況下で、春闘の賃上げ交渉がどれだけの意味をもつのかと感じます。非正規社員を含む労働者全体の賃上げ等待遇の改善については、だれがどう取り組んでいくのでしょうか?


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2007年01月04日

賃上げを検討している企業は1割未満

 おはようございます。年が明けて、初めて事務所に出ています。本格的な始動は、来週9日からですが、それまでに色々な準備をしておきたいと思っています。

 昨日、香川県の義理の両親のところに遊びに行っていた娘が帰ってきました。私のために、滝宮天満宮の「商売繁昌・家内安全」の御札を買ってきてくれました。金刀比羅宮の御札とともに事務所に置いて、毎朝祈願をしようと思います。
 
 さて、今朝の産経新聞1面に景気と賃上げに関するアンケート調査結果の記事が出ていましたので、ご紹介したいと思います。

全国主要企業アンケート 賃上げ検討1割未満 (1月4日 産経新聞)

 産経新聞が全国の主要企業120社を対象に実施したアンケート調査によると、国内景気が拡大していると認識している企業は全体の約90%に達した。また、60%以上の企業は景気拡大が少なくとも「今年いっぱいは続く」と判断している。大半の企業が業績拡大に強気な半面、賃上げを前向きに検討している企業は1割に達しておらず、賃上げに対する企業の慎重姿勢が改めて浮き彫りとなった。(中略)

 こうした業績の拡大が賃上げに結びつかない現状が浮き彫りになった。背景には、米国景気や国内消費の先行きなどに不安がある。今年の春闘で「賃上げを予定している」とした企業は4社。「前向きに検討したい」「賃上げ原資の積み増しを検討している」を合わせても11社に過ぎず、逆に25社が「予定していない」と回答した。

 「収益アップにはボーナスで応える」とした企業は31社あったものの、固定費の増加につながる賃上げに対して、企業側はなお慎重な姿勢を崩していない。(了)


 因みに、賃上げ以外の項目のアンケート結果は次の通りです。
【不安材料】 米景気の減速101社、国内個人消費の低迷35社
【原材料調達】高値圏ながら一時よりは落ち着いた62社、上昇が続いている25社
【企業買収】 活用する71社、活用は考えていない20社
【安倍政権への要望】財政再建36社、社会保障制度改革27社

 先般、サンデー毎日から、「景気拡大が続いているのになぜ給料があがらないのか」と取材を受けたときに、このアンケート結果にあるように先行き不安材料を抱えた経営者の心理状況も指摘させて戴きました。その他にも物価が上がっていないこと、(すでに国際的には高いレベルにあり、これ以上の賃上げは)国際競争力の低下に繋がりかねないこと、給与の下方硬直性(業績アップは賞与に反映させるべきという考え方)などにも触れました。

 アンケートを拝見し、良くも悪くも日本企業の横並び姿勢を感じました。賃上げに関しても、従業員に対してインパクトのあるメッセージを発して、(世間がどうであれ)わが社はこうするのだという会社があってもよいのではないでしょうか?

 これから春闘の時期を迎えるわけですが、業績がアップしているにも拘らず賃上げをしない企業は、なぜそうしないのか、建前論ではなく、自分自身のわかりやすい言葉で普通の人が理解できるような説明をすることが重要なのではないでしょうか?


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2006年12月11日

トヨタ労組の春闘要求

 おはようございます。昨日は久しぶりに記事を更新できませんでした。ほとんどの週末は自宅で家事と仕事をするというパターンですが、天気がよかったので、大掃除や買物をしていたら、あっという間に1日が終わってしまいました。今週の仕事の準備もあり、あわただしい週末でした。

 さて、今朝は一般紙の休刊日ですので、いつものように今朝の新聞から気になる記事をご紹介できないのですが、週末の記事からご紹介したいと思います。(電車の中で新聞を読む習慣がついており、今日は駅売りのサンスポを買って、競馬の記事を読んでしまいました。24日の有馬記念が楽しみです。)

トヨタ労組、ベア要求へ 1千円軸に調整(12月9日 asahi com)

 トヨタ自動車労働組合(鶴岡光行委員長、組合員約5万8000人)は、来年の春闘の賃上げ交渉で、2年連続で実質的なベースアップ(ベア)を要求する見通しになった。06年春闘で獲得した組合員平均1000円を軸に調整を進めるとみられる。景気拡大期間が「いざなぎ景気」を超える中、連合は今年を上回る賃金改善を求める闘争方針をまとめており、春闘相場のリード役とされるトヨタ労組の判断は他労組に影響を与えそうだ。

 トヨタ労組のベア要求は、4年ぶりとなった06年春闘に続いて2年連続。定期昇給に相当する「賃金制度維持分」の6900円に加え、ベアに相当する「賃金制度改善分」は1000円を中心に検討を進めている。現在、職場の意見聴取を進めており、来年1月中に執行部案を正式にまとめる。(了)

トヨタ労組、過去最高の260万円前後要求へ・来年の一時金(12月10日 NIKKEI NET)

 トヨタ自動車労働組合(鶴岡光行委員長)は2007年の春季労使交渉で、年間一時金(ボーナス)の要求額(組合員平均)を前年より約23万円多い260万円前後とする方針を固めた。好調な輸出に支えられ、算定基準となるトヨタ自動車の07年3月期の単独営業利益予想は前期比33%増の1兆1300億円。連結業績も好調なため、一時金は過去最高だった05年を上回る。

 トヨタ労組の一時金の要求額は05年が過去最高の244万円で、06年は237万円だった。経営側は「好業績には一時金で報いる」とし、いずれの年も満額回答している。ホンダの06年の一時金妥結額は249万2000円で、トヨタを上回った。(了)


 人事担当者時代は、春闘の交渉についても、会社側の窓口担当者として対応していました。私の頃は、年内はまだ来春のことを議論するような状況にはありませんでしたが、他業界の情報は積極的に入手するようにしていました。とりわけ、トヨタの動向には最も注目していました。新聞記事にもあるように、「春闘相場のリード役とされるトヨタ労組の判断は他労組に影響を与え」ることと思います。

 私は、会社の中にいるときは、日本経団連が言うように、企業の好業績の成果は「賞与・一時金に反映することが基本」で、賃上げについては慎重に考えるべきだと思っていましたが、昨今の格差社会の現状、ワーキングプアと呼ばれる方々の存在などを考えると、景気がよいとされる今のうちに、世の中全体の賃金の底上げが必要ではないかと思い直しています。

 トヨタをはじめとする好業績の大企業は、自社のことだけでなく、日本経済全体への影響を見据えて、来春の春闘の交渉に臨んで欲しいと思います。昨晩のNHKスペシャルで、ワーキングプアの現状を見て、これは何とかしなければと深く考えている次第です。


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2006年11月29日

伸びぬ賃金の原因分析

 おはようございます。今朝はいつもの時間に起きられず、30分遅れの出社となってしまいました。この30分余計に寝た分、すっきりしました。生産性を考えると、明日から起きるのを少し遅らせていいかなと思います。

 今日明日と夜の予定が入ってしまい、見ることができないのですが、NHKのクローズアップ現代(http://www.nhk.or.jp/gendai/)で2日続けて人事担当者必見の内容が放映されます。
 11月29日(水)破たんした外国人研修制度〜広がる闇の派遣ビジネス〜
 11月30日(木)急増!働き盛りのうつ病(仮題)

 特に30日放映予定のものは人事担当者に限らず、多くのビジネスマンにとって興味深いものだと思います。昨晩のNHKニュースウオッチ9でも「昇進うつ」を特集で取り上げていました。昨日はこれを見るために早く帰宅したのですが、人事担当者として、管理職に対しどんなサポートをしたらよいのかヒントが得られました。今週金曜の夕方にライフバランスマネジメント社(http://www.lifebalance.co.jp/)のセミナーに参加する予定ですが、ここでもメンタルヘルスに就いて色々と勉強したいと思っています。

 さて、前置きが長くなりましたが、今朝の日経新聞に興味深い記事が出ていましたので、ご紹介したいと思います。

伸びぬ賃金、若年化も要因(11月29日 日経新聞)

 雇用条件は改善しているのに、統計上では1人あたりの平均賃金がなかなか上昇しない。グローバル競争への対応で企業が賃金を抑えているのも事実だが、賃金の高い中高年の退職が増え、若い社員の比率が高まっていることが、見掛け上の平均賃金を押し下げている要因にもなっているもようだ。

 景気の先行きを知るうえで、賃金の動きが重要になっている。好調な企業部門が個人消費などの家計に移るかどうかは、賃金の上昇がカギを握っているからだ。

■賃上げ率3年連続プラス

 厚生労働省の毎月勤労統計調査(従業員5人以上)によると、9月のサラリーマン一人(非正規社員を含む)あたりの現金給与総額(時間外賃金込み)は27万6810円で前年同月比0.1%増。今年度に入ってからも前年比ほぼ横ばいだ。エコノミストが重視する雇用者報酬(雇用者数×毎勤統計の一人あたり賃金)も、7−9月期は物価変動の影響を除いた実質で前期比0.1%減った。

 これは正社員の所定内給与(基本給)の伸び悩みが原因。9月まで3ヵ月連続で前年比マイナス。昨年後半から所定内給与が前年を上回っているパート従業員とは対照的だ。ところが、厚労省がまとめた今春の主要企業の賃上げ率は前年を0.08ポイント上回る1.79%で3年連続プラスとなった。雇用者報酬も名目で前年比だと6・四半期連続でプラスになっており、日銀が賃金情勢について強気の判断をする根拠にもなっている。

 企業が正社員の基本給を減らしているとは考えにくい。では、所定内給与が統計上マイナスになっているのはなぜか。3つの仮説がある。

 第1は雇用の世代交代だ。企業は団塊世代の大量退職に備え若者の雇用を増やしている。総務省の労働力調査では4−6月期の正社員は前年同期より46万人増え、約4割の18万人を24歳以下が占めた。賃金水準の高い中高年者員が減り、若い社員の比率が高まれば一人あたりの平均賃金は下がる。(以下省略)

 第2にパートなど非正規社員の正社員への転換が進んでいることだ。アパレルメーカーのワールドは契約社員5千人を正社員にした。非正社員から登用されたばかりの正社員の賃金は低く出るため、平均賃金は下振れさせる方向に働いているもよう。現に、パートや契約社員の正社員登用に積極的な飲食店、サービス業などは所定内給与がマイナスのままだ。

■調査対象が中小企業に偏る
 第3に毎勤統計の調査対象である中小企業の偏りが考えられる。一般に、従業員数の少ない事業者ほど賃金上昇は鈍い傾向にある。毎月1月と7月に調査対象を入れ替えているが「賃金水準の低い事業者が今年1月にたくさん調査対象に加わったため伸びが低く出た。実際の賃金は統計ほど低下していない」(第一生命経済研究所の新家義貴氏)という。(了)


 毎月勤労統計調査は、私も人事担当者時代にやっていました。大変面倒なもので、これにあたってしまうとアンラッキーな気分になります。私の勤めていた会社は、従業員数も多く、手作業でやっていましたので、この作業のために相当な残業を余儀なくされていました。日経は、この毎勤統計上の数字が低く出ることの原因を分析しているわけですが、これらは「伸びぬ賃金」の原因の一部分に過ぎないと思います。

 史上最高益を更新している企業が続出している中で、今春の賃上げ率はわずか1.8%程度だったわけです。先行きの経済が不透明な中で、取敢えず好業績はボーナスで報いることとし、毎月の給与は固定費のアップに繋がるために据え置きかわずかなアップにとどめるという企業が多いのではないでしょうか?

 また、給与体系が成果主義型となり、定昇やベアをなくした企業も増えていることと思いますし、物価が安定していることも賃上げの方向に結びついていかない要因の一つだと思います。経営者の頭の中にはバブル期の反省もあるかもしれません。

 今回の日経の記事は参考になりましたが、これだけで片付けられないと思います。年末年始に時間が取れれば、自分なりの分析をしたいと思います。また、人事担当者の方々との意見交換をしていきたいと思っています。


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2006年04月28日

初任給引き上げが大手で復活

 こんばんは。明日からゴールデンウィークに突入ですね。私は特に予定はなく、自宅で仕事をする日々を送りそうです。期限があってやらなければならないものも多く、これらは何とか前半で片付けて、後半の5連休は少しゆっくりしたいと思っています。

 昨日は、労務行政研究所さんの月例の勉強会に出席しました。講師は、私が最も尊敬しているトーマツコンサルティング(株)の寺崎文勝さんで、「人財を活かすための労働CSRのチェックポイント」というテーマでのお話でした。寺崎さんのお話は、いつ聞いても、本当によく企業の(人事部の)実態や若い人たちの特性を掴んでいると感心させられます。現時点ではかなり差がありますが、私の目標とするコンサルタントです。

さて、労務行政研究所の調査で、今年度新入社員の初任給を引き上げた会社が増えているという結果が発表されています。また、今日の日経新聞にも初任給を上げる会社の記事が出ていました。いくら景気が良くなったとはいえ、初任給を上げる会社はあまりないだろうと高をくくっていましたが、そうでもないのですね。これで優秀な人材の確保に繋がるのかいう思いもありますが、それなりの効果もあるのでしょう。新入社員の皆さん、「素直に」「謙虚に」「前向きに」お仕事頑張って下さいね。

● 約2割が初任給を引き上げ/労務行政研究所、東証1部上場企業調査

 労務行政研究所は27日、東証1部上場企業の2006年度新入社員の初任給について調査した結果を発表した。初任給を据え置く企業は02年度以降毎年9割を超えていたが、今年は約8割にとどまり、約2割が初任給を引き上げている。初任給の水準は大卒で20万2,302円、高卒で16万23円となり、前年度と比べそれぞれ0.3%、0.2%上昇した。
http://www.rosei.or.jp/press/pdf/200604_1.pdf

● 初任給上げ、大手で復活(4月28日 NIKKEI NET)

 主要企業が今春入社した大卒社員の初任給を相次ぎ引き上げた。イオンは12年ぶり、トヨタ自動車は6年ぶりの増額。初任給引き上げは人件費増につながるが、各社は好業績を背景に久しぶりの引き上げで優秀な人材の確保を狙う。今春は既存社員の賃上げを実施する企業が増えたが、新卒社員の給与水準も上がることで個人消費の押し上げ効果が一段と強まる。

 初任給の水準は景気に遅れて変化する傾向が強く、引き上げ企業の増加は景気拡大の腰の強さを映している。(了)

*)おススメ書籍 ここ最近読んだ中で、特に面白かった本です。









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2006年04月22日

シャープ賃上げは35歳だけ

 こんばんは。2度目の修理に出していたパソコンが3週間ぶりに戻ってきました。先月一度修理から戻ってきた後、またすぐに故障してしまいました。今度こそ無事であってほしい欲しいと思います。

 このトラブル続きのパソコンのメーカーの春闘賃上げの実態が、20日の日経新聞にでていましたので、ご紹介したいと思います。

シャープ賃上げ、組合モデルの「35歳」だけ(4月20日 NIKKEI NET)

 今年の春季労使交渉(春闘)で、シャープの経営側と労働組合が合意した「500円賃上げ」の対象者が、35歳の社員だけだったことが20日、わかった。全組合員約2万5000人のうち、賃上げが行われたのは1100人だけという異例の内容。業界の競争激化で人件費を抑えたい経営側と、賃上げ獲得の実績がほしい労組の妥協の産物と見られるが、今後波紋を広げそうだ。

 この春闘では、大手電機メーカー労組でつくる電機連合が「35歳・技能職」の組合員をモデルの一つとして2000円の統一要求を掲げたため、同連合に加盟するシャープ労組も同様の賃上げを要求。経営側は3月15日、労組に「06年4月1日時点で35歳の基幹労働者のみ、500円を加算」と回答、労組も最終的にこれを受け入れた。

 通常の労使交渉では、モデル労働者の賃上げ水準を基礎に、賃金体系に沿って全組合員の賃上げ幅を決めていく。モデル組合員だけ賃上げしたシャープのケースは極めて異例だ。シャープは「厳しいコストダウン競争の中で大型の設備投資もしており、一律に賃上げする環境でないことを労組に伝えた」(広報)、同社労組は「賃金改善のための原資を増やすことが難しいと理解した」(幹部)とコメントしている。

 シャープは液晶事業やそれを組み込んだ大画面テレビが好調で、昨年4〜12月期連結決算は売上高が前年同期比8.4%増の2兆672億円、純利益が4.2%増の627億円で、いずれも過去最高を更新した。(了)

 実は、当ブログの2006年03月03日の記事「トヨタ、ベア満額回答へ」のコメント欄に、次のような書き込みがありました。

シャープは35歳の人のみです。
34歳、36歳の人はベアを含む賃上げは
ありません。こういう会社もあるのです。
http://app.blog.livedoor.jp/etashiro1/tb.cgi/50386335

 匿名の書き込みでしたし、「そんな馬鹿な」と思って、返答をしなかったのですが、彼(彼女)の言うとおりだったのですね。こんな賃上げならしないほうが良かったですね。会社は、会社の主張や姿勢を貫くべきでしたし、組合もそれに同意できないのなら、徹底的に抗戦すべきではなかったかと思います。

 あげくのはてが、このような形で外に出てしまいました。社外の人間からみても、もう少しまともな労使交渉ができなかったのか疑問を感じるところです。(故障がちの)パソコン(メビウス)のみならず、我が家の電気製品はテレビ、DVDレコーダー、ホットプレート、エアコンなどシャープのものが多く、よいイメージを抱いていましたので、なんとなくがっかりです。

 史上最高益を更新しているいわゆる「勝ち組」企業であるシャープですが、こういった賃上げが社内のモラールやモチベーションのダウンにつながり、業績にほころびがでないことを祈ります。


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2006年03月16日

春闘・次世代育成支援策の回答

 こんばんは。今日は夕方からかなり強い雨になりました。春の嵐といった感じです。気がつくと桜の開花予想が出る季節になりました。本当にあっという間に時が過ぎているような気がします。独立してもやはりこの時期は忙しいですね。疲れをためると昨年みたいにインフルエンザにかかるかもしれませんので、気をつけたいと思います。

 さて、今日は、「元・人事労務屋の企業訪問」の取材や「港人財会」などの勉強会を通じて、最近の人事担当者が抱える共通の問題意識などをまとめて書いていこうと思っていましたが、これは後日改めて書くことにして、春闘の話題をもう1回取り上げようと思います。

 今年の春闘は、賃上げだけではなく、少子高齢化をにらみ、育児支援など働きやすい環境づくりに経営側が積極的に動いたことも特徴に挙げられます。今朝の日経新聞に昨日回答した主要四業種各社の育児支援策が出ていましたので、纏めておきたいと思います。

■ 松下電器産業
  最長1年間の不妊治療休業制度(チャイルドプラン休業制度)新設、育児休業拡大
■ 東芝
  育児などを理由に1時間単位の有給休暇取得可能に
■ 三菱電機
  育児短時間勤務制度2年延長
■ シャープ
  不妊治療費の融資制度新設、子が小学校に入学するまでの育児退職再雇用保証制度新設
■ 日立製作所
  次世代育成支援で労使協議機関
■ 石川島播磨重工業
  育児休業の対象期間を小学3年までに拡大
■ マツダ
  福利厚生原資を年12,000円相当増額(育児支援サービスなどの利用可能)

 もはやそんなことはないと思いますが、単に制度を作ったり、拡大したりするだけでなく、対象者が気兼ねなく利用できる職場環境づくりにも努力して戴きたいと思います。仏を作っても魂が入っていなければ、何にもならないと思います。

 それから何度も申し上げていますが、次世代育成は女性だけの問題ではないことを認識すべきだと思います。男性(特に小さな子を持つ父親)が早く帰宅できるような就労体制づくりにも目を向けていかないと問題は解決できないのではないでしょうか?


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2006年03月15日

自動車・電機大手、5年ぶり賃上げ

 こんにちは。昨日、今日と清々しい青空が広がっています。朝からずっとバタバタしていましたが、少し落ち着いたところで、これを書いています。少ししてから、「自己演出教室」ビーンスタークラブの第4回目のレッスンのために五反田に移動します。今日も元気な皆さんとお会いするのが楽しみです。

 さて、本日、春闘の相場に大きな影響を与える大手製造業の回答がありました。新聞各紙でもその情報を大きく取り上げています。

自動車・電機大手、5年ぶり賃上げ・春闘一斉回答(3月15日 NIKKEI NET)

 2006年春の賃金労使交渉は15日、金属労協(IMF・JC)に加盟する主要四業種の経営側が賃上げ額と一時金(ボーナス)を一斉に回答した。景気回復を背景に自動車や電機大手は5年ぶりの賃金改善に応じたが、鉄鋼は回答額を明示せず継続協議とし、造船重機はゼロ回答となった。自動車などの賃上げで2002年以降続いてきた企業の賃金抑制は転換する。だが業績の回復度合いの違いや賃金制度の多様化で、業種や企業によって回答のばらつきがはっきりしてきた。

 自動車業界ではトヨタ自動車が、前年実績を1000円上回る7900円(組合員平均)の賃上げ要求に対し、満額で回答した。このうちベアに相当する「向上分」としての一律1000円要求には、会社は「賃金制度改善分」として回答した。今後は配分方法を労使で検討する。一時金も年間237万円(組合員平均)の要求に満額で答えた。(了)


 朝日新聞によると、「5年ぶりに賃上げ要求した電機大手は、電機連合が賃上げ1000円獲得を目標に掲げ、主要16社のうち約10社の交渉が回答日にずれ込んだ。富士通と富士通ゼネラルが1000円の回答で妥結したものの、日立製作所と東芝、松下電器産業、三菱電機、シャープ、NECは500円の賃上げ回答で妥結した」ということです。

 業種や企業によってばらつきがあることを指摘していますが、これはむしろ当然であり、そもそも横並びの交渉自体が時代にマッチしていないと言えるのではないでしょうか?電機の例で言えば、日立、東芝、松下、三菱、シャープ、NECが500円で妥結したようですが、松下やシャープの組合や労働者にとっては「他社に足を引っ張られた」という思いもあるのではないでしょうか?

 ともあれ、5年ぶりに賃上げが実現したことで、景気にも良い影響があるのでしょうか?春闘では、賃上げ以外にも次世代育成支援策などが協議されていると思います。或いは、職場環境の改善(過重労働やメンタルヘルス対策)なども話し合われたかと思います。もちろん、お金の話が最重要課題だと思いますが、それ以外の問題にも改善がなされることを希望しています。


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2006年03月13日

新日鉄、今春の賃上げ見送りへ

こんばんは。今日は昨日から一転して寒い1日となりました。今日は珍しく16時くらいまで事務所でデスクワークをしていました。人事労務関連雑誌「労務事情」(産労総合研究所発行)の連載「元・人事労務屋の企業訪問」の記事を仕上げていました。4月1日号に掲載予定ですが、取材させて戴いた会社の協力もあって、興味深い記事に仕上がったと思います。今回で4回目となりますが、すでに5社目の取材も終了しており、現在6社目を検討しているところです。

 さて、今日も春闘の話題を取り上げます。YOMIURI ONLINEの本日の記事より引用します。

新日鉄、今春の賃上げ見送りへ…労使協議会設置の意向(3月13日 YOMIURI ONLINE)

 新日本製鉄は13日、今春闘では賃上げの回答を見送り、2007年度に向けた継続協議とする方向で最終調整に入った。

 新日鉄の労働組合は2年分で1人平均3000円の賃上げを要求しているが、経営側は15日の集中回答日には具体的な賃上げには言及せず、労使の新たな協議会を設置して協議を続けることを労組に申し入れる意向だ。

 新日鉄は、06年3月期連結決算で過去最高の税引き後利益を予想するなど業績が好調で、労組が今春闘で6年ぶりに賃上げを要求した。

 しかし、経営側は当初から「国際競争が激化する中で受け入れられない」と強く抵抗し、労使交渉は平行線をたどっていた。(了)


3月3日に行われた新日鉄の決算説明会の資料によると、平成17年度の新日鉄の経常利益は5,150億円に達する見込み(対前年比+1,436億円)ということです。確かに色んな好材料が出揃っての結果でしょうし、国際比較では日本の賃金が高いということはあるでしょうが、それにしても新日鉄の財布の紐は固いですね。他社の交渉への影響もあるでしょうね。

 いずれにしても集中回答日である15日に結果が出るわけですが、楽観的なムードではなさそうですね。春闘は賃上げだけでなく、次世代育成支援策なども交渉のテーマになっていると思います。こちらは労使が対立するようなテーマではないと思いますので、労使一体となって少子化対策や労働力不足への対応を協議して戴きたいと思います。


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2006年03月12日

日産、7千円賃上げへ 組合要求に満額回答

 おはようございます。今朝の横浜地方は晴れて南風が強く吹いています。この分だとずいぶん花粉が飛びそうですね。昨年ほどではないですが、花粉症に悩まされています。早くこの季節が過ぎ去ってほしいですね。

 さて、大手製造業の春闘は15日の一斉回答日に向けて、大詰めの交渉が続いていると思いますが、新聞各紙でもその話題を取り上げています。

日産、7千円賃上げへ 組合要求に満額回答(3月12日 asahi com)

 日産自動車は11日、月例賃金の引き上げ原資を1人あたり7000円とする今春闘の組合要求に応じる方針を固めた。年間一時金については、なお労使の主張が隔たっている。一方、電機労使では賃上げ額500円を巡る攻防が続き、労働側の電機連合は同日、予定していた妥結水準の設定を週明けに持ち越した。大手製造業の賃金交渉は、15日の一斉回答日に向けて大詰めを迎えている。

 日産の7000円は、成果主義導入後の初の春闘となった昨年の獲得実績と同額。同社は成果主義を全面的に導入。定期昇給プラスベースアップ(ベア)という要求方式をとっておらず、配分方法については今後なお調整する。

 一時金については、日産自動車労組の6.4カ月分の要求に対し、会社側は昨年実績と同じ6.2カ月分を提示。組合側は好業績を背景に上乗せを求めているが、会社側は「円安など特殊要因があり、上乗せする理由はない」などと主張している。

 最大手のトヨタ自動車では、労使が妥結点を探る最終の交渉に入っている。組合側要求の一時金(5カ月プラス56万円)は満額回答の方向が固まったが、月例給ベースで1000円の賃上げ交渉は平行線のままだ。

 一方、電機連合は11日、賃上げ交渉でストライキ権を行使するかどうかを判断する最低獲得基準の内定を見送った。事実上の妥結水準となるが、500円を巡る大詰めの交渉が難航、12日にかけての各社の労使交渉を踏まえ、13日に決める見通し。(了)

 トヨタの賃上げについては、3月3日付日経新聞1面では「ベア満額回答へ」ということで、ベアを容認する方針を固めたとありました。今朝の朝日新聞によると、まだ労使間で平行線のままとあります。トヨタの中でも、色々な考え方があり、揺れ動いているのでしょうか?
 *)参考 3月3日「トヨタ、ベア満額回答へ」
http://app.blog.livedoor.jp/etashiro1/tb.cgi/50386335

 電機大手の賃上げは500円をめぐる攻防ということですが、先週たまたま大手電機メーカーの人事部に勤務している方に会って話を聞いたところ、他産業がベアを容認する方向なので、ある程度認めざるをえず、目下いくらにするのか(100玉1枚の)攻防が続いているようだということでした。

 今年は、担当者ではなくなってしまいましたので、春闘の話題については例年ほど関心はありませんが、やはり3月中旬になればどうしても目が向いてしまいますね。人事労務屋の宿命かもしれません。


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2006年03月03日

トヨタ、ベア満額回答へ

 こんにちは。さっきまで晴れていたのですが、急に雨になりました。変な天